明治安田生命J1リーグの横浜F・マリノスと名古屋グランパス、それに鹿島アントラーズは、カンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のアトレチコ・パラナエンセに在籍していたブラジル人MFニコン(29)を獲得できなかった。
ニコンはトップ下をはじめ前線の複数ポジションをこなす中、2020シーズンはリーグ戦25試合で先発出場。2021シーズンもリーグ戦22試合でスタメンに名を連ねたほか、コパ・スダメリカーナ(UEFAヨーロッパリーグの南米版)ではグループステージ1試合を除き全試合でフル出場し、4ゴール6アシストをマーク。昨年11月20日に行われた決勝・レッドブル・ブラガンチーノ戦では決勝ゴールを叩き出し、チームにタイトルをもたらしていた。
そんなニコンは昨年末にアトレチコ・パラナエンセとの契約が満了。本人が以前から今冬移籍の決断を下していたほか、昨年11月末には横浜F・マリノスと名古屋グランパスが同選手にオファーを提示。くわえて、昨年末に鹿島アントラーズからの関心も伝えられていた。
一方、昨年12月10日になって今季のコパ・リエルタドーレス(南米選手権)優勝クラブであるパルメイラスが2年契約のオファーを提示すると、ブラジルメディア『グローボ』はサンパウロなどブラジル国内の複数クラブがニコンの獲得を狙っていると報道。さらに、UAEのアル・アインも数カ月前から同選手獲得に興味を示すなど、ブラジル国内外の複数クラブが争奪戦を繰り広げていた。
その中、昨年12月31日にニコンがブラジル1部のSCインテルナシオナルと4年契約を結ぶことが決定的になったと、『グローボ』が報道。しかし、ニコンの代理人に対して支払う手数料を巡って合意に達することなく破談に。その後、今月9日に選手サイドとサンパウロが合意に達したと伝えられると、サンパウロは11日に同選手の獲得を公式発表している。
昨年2月には柏レイソルも獲得に乗り出すなど、Jリーグクラブが熱視線を送っていたニコン。昨年11月にはブラジルメディアのインタビューで海外移籍へ関心があることを明かしていたが、結局2022年もブラジル国内で過ごすことが決まっている。
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