UEFAネーションズリーグ決勝・スペイン代表対フランス代表が今月10日に行われたが、フランス代表FWキリアン・ムバッペ(22)の決勝ゴールにおける判定が物議を醸している。その中、プロフェッショナルレフェリーとして公益財団法人日本サッカー協会(JFA)と契約する家本政明氏がオフサイドの判定に対する見解を述べた。
この一戦では1-1で迎えた80分、ムバッペが相手ディフェンスラインの背後のスペースに走り出すと、DFテオ・エルナンデス(24)が縦パスを供給。ムバッペはパスを受けると、ゴールキーパーと1対1のシーンで冷静に流し込んでいる。
この時、審判はムバッペの位置がオフサイドだったとして、ノーゴールと判定したものの、VAR(ビデオアシスタントレフリー)が介入。ムバッペにパスがわたる際にDFエリク・ガルシア(20)の左足にボールが触れたことを確認すると、ゴールの判定を下している。
これには、スペイン代表の選手たちが抗議。DFセルヒオ・ブスケツ(33)は「ガルシアがオンサイドだと思ったからパスをカットしようとした」と試合後にコメントを残しているほか、日本のサッカーファンの間でも議論を呼んでいる。
その中、公益社団法人日本プロサッカーリーグ(Jリーグ)の副理事長を務める原博美氏は、DAZNの制作番組に出演した際に「(現行のオフサイドのルールは)ディフェンダーに影響を与えている。手前のディフェンダーはオフサイドを取ろうとしてあえて(ディフェンスラインを)下げていない。あれをプレーしてゴールをとらせるというのは分かるけど、ダブルスタンダードになってしまう。ムバッペがオフサイドポジションを利用しているとなってしまうから、かえた方が良いと思う。オフサイドと言った方が分かりやすい気がする」とオフサイドに関するルールを変更する必要性を主張していた。
そして、Jリーグ公式戦で審判を務める家本政明氏も13日にSNSを更新。ムバッペのゴールシーンにおける判定について「今回のジャッジリプレイで話題になったオフサイドか否かのケース、世界的にも話題になってますよね。多くの方が言ってることも原(博美)さんの気持ちもとてもよくわかります。やっぱりわかりにくいですよね。サッカーはシンプルなスポーツなので、多くの方にとってよりわかりやすい方が良いと個人的にも思います」と自身の見解を述べている。
Jリーグ公式戦でもオフサイドの判定は議論の対象となることが多いだけに、今回の一件で国際サッカー連盟(FIFA)がどのような対応を見せるのか注目が集まる。
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