Jリーグ ザスパクサツ群馬

J2群馬、奥野僚右監督解任で公式声明!直近のリーグ戦3連敗が決定打に

ザスパクサツ群馬のゴール裏 写真提供: Gettyimages

 明治安田生命J2リーグのザスパクサツ群馬は5日に奥野僚右監督の解任を公式発表しているが、今回の監督交代の経緯に関する公式声明を出している。

 ザスパクサツ群馬は今季のJ2リーグ開幕節・ブラウブリッツ秋田戦で勝利したものの、その後は黒星が先行。J3リーグ降格圏内に低迷していることを受けて、5月下旬にはチーム全体の立て直しにむけた公式声明を出していた。その後、ザスパクサツ群馬は先月上旬に行われたJ2リーグ第17節と天皇杯2回戦における水戸ホーリーホックとの2連戦でいずれも勝利。先月13日にはJ1リーグ昇格候補である京都サンガを相手にドローで終えていたが、20日の第19節・町田ゼルビア戦から3連敗を喫したことにより、クラブ首脳陣は監督交代を決断している。

 クラブは奥野僚右監督の後任として、元アビスパ福岡指揮官であり、昨年からザスパクサツ群馬のヘッドコーチを務める久藤清一氏が就任したことを発表。久藤清一氏は7日に控える天皇杯3回戦・順天堂大学戦から指揮を執ることが決まっている。

 その中、ザスパクサツ群馬の運営会社である株式会社ザスパの森統則代表取締役社長は「今シーズン「勝ち点50・16位以内」の目標を掲げスタートいたしましたが、前節で1/2を終了し4勝5分12敗勝ち点17、降格圏内の20位と、目標とは大きく差が離れた現状に対し、皆様には大変申し訳なく思っております。奥野監督には2020シーズンより、J3からJ2へ昇格したザスパをさらなる飛躍に向けて監督に就任していただきました。昨シーズン序盤は負けが先行しましたが、堅守多攻のサッカーで、終盤にかけましては5勝1分と今シーズンにつながる結果を出して頂きました」

 「2021シーズンは本年度のチームスローガンでもある「上昇気流2」に乗り、目標達成を早期に実現して更なる上の成績を目指して参りました。しかし開幕戦こそ勝利したものの、リーグ戦の1/3である第14節終了時点で成績は低迷し、強化本部と監督との話し合い・チーム全体でのミーティングを行い、5月22日声明文を発表いたしました。以降2勝3分(天皇杯含む)とチーム状況は改善傾向にありました。しかし第19節から3連敗となり成績も再度低迷いたしました。シーズン1/2を終えチームの立て直しを行うため、この時点で監督交代を決断いたしました。天皇杯・リーグがまだ続くシーズン中であるため、チームの現状の課題・選手の事も把握しています久藤ヘッドコーチに就任して頂くことが最適と考え、チームの再建を託すことといたしました」

 「奥野監督はクラブ草創期にご尽力頂き、昨シーズンのJ2復帰より再びチームを率いて頂きました。なかなか結果が出ない中でも昨シーズンは、クラブ史上最多勝利数の15勝を挙げ(J2リーグが22チーム制となった2012シーズン以降)、今シーズンも「伝わるサッカー」を体現しようと最善を尽くして頂きました。クラブの功労者であることに変わりはなく、その功績に改めて深く感謝申し上げます」

 「現時点では皆様のご期待に沿えていないことも重々承知いたしておりますが、ザスパクサツ群馬に関わるすべてのファン・サポーターの皆様・スポンサーの皆様・多くのボランティアの皆様・ホームタウン関係者の皆様、多くのステークホルダーの皆様のお力で、この苦境を乗り越えられると信じております。乗り越えていきます」

 「新たな体制のザスパクサツ群馬にてチーム一枚岩となって戦うことで巻き返し、また、リーグ戦の中断期間中に短期キャンプを行う予定です。さらなるチームの強化に努め、目標達成に向けて邁進して参りますので、どうか皆さまの心強いお力をお借りしたく、引き続きチームへのご声援のほどよろしくお願い申し上げます」と公式声明を発表している。

 今季のJ2リーグでは、ザスパクサツ群馬を含めてすでに7クラブがシーズン途中での監督交代を行っている。J2残留争いを強いられる中、ザスパクサツ群馬は今回の監督交代を巻き返しのきっかけにしたいところだ。