
結局何がしたいのか分からない
ピッチ上において何を表現し、何をコンセプトにゴールを奪うのかが不明瞭な点も由々しき事態であると考える。一貫した攻撃のメカニズムを持ち合わせおらず、ここまで生まれたゴールも論理的な戦術の下「狙うべくして狙ったゴール」が少ない。第11節のガンバ大阪戦(3-1)や第13節の大分トリニータ戦(2-1)は勝利したものの、相手の致命的なミスがなければゴールが生まれなかったと捉えるほうが賢明であり、意図的にミスを誘ったようにも考えにくい。山中亮輔の直接FKのゴールなのか橋岡大樹が最後触ってゴールに入ったのかで議論している場合ではないのである。

似たような例は過去に海外にもあった
こうした壊滅的な状況は一時期のあのチームにかなり類似している。イングランドのアーセナルだ。
過去の栄光の異様なまでの執着、湧き上がらない闘争心、不明瞭なコンセプト、欠如した謙虚さ、横柄なファン。多くの点で酷似した両チームはそれぞれの国において色々な意味で注目の的となっている。
そんなアーセナルは処方箋としてOBミケル・アルテタ監督を招聘。新たなコンセプトを注入してクラブの再起をはかっており、再び強豪になるために動き始めている。実際19/20シーズンのFAカップを制覇するなど、着々と実力を養い今シーズンの期待値は過去に比べて遥かに高い。
アーセナルを例に倣えば、浦和レッズも「一貫したコンセプト」と「知的な戦術」に着手することが復活への道筋にになるのではないだろうか。
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