現在のユベントスの指揮官とスター選手、マウリツィオ・サッリとクリスティアーノ・ロナウドの関係性には波が多すぎる。
イタリア人監督サッリがユベントスに就任したばかりの時(2019年6月)ポルトガル代表のスター、ロナウドは何度も優しい言葉で彼を褒めた。「今シーズンの我々は以前と比べて格上です。サッリの攻撃的なスタイルのおかげでサッカーがより楽しくなりました」
一方、ロナウドがパフォーマンスを発揮できずにいた試合では、サッリは彼を遠慮なくベンチに引っ込め、このストライカーの気持ちを何度も傷つけるなど衝突もあった(参照:C・ロナウドのイラつきの原因は何か。ユーベでのみ見せる不調…)。この時は、冷静になったロナウドが、コンディションが良くない時に交代するのは当たり前と気づいたことで、2人の関係はなんとかキープされている。
しかし、6月17日に行われたコッパ・イタリアの決勝戦後、2人の関係はまたしても悪化し、もう元には戻らないと言われている。サッリの放ったこの言葉がロナウドを再び怒らせることとなった。「ナポリに敗れたのは、我々の2人のソリスト(エース)ロナウドとディバラが活躍しなかったからです。この長い延期期間を経て、彼らはスピード、そして突破力をだいぶ失いましたね」
ロナウドは立派なトッププロ選手として多くの指導者に愛されてきたが、キャリアの中で苦手な監督に出会うのはサッリが初めてではない。今回は、ロナウドと彼を指導してきた各監督の関係性をまとめみよう。
ファーガソン
ロナウドが初めてアレックス・ファーガソンと出会ったのは2003年8月だった。所属していたスポルティング・リスボンがシーズンオフ中の練習試合でマンチェスター・ユナイテッドと対戦し、当時のレッドデビルズ(ユナイテッド)を指揮していたファーガソンがロナウドに一目惚れすると、すぐにマンチェスターに呼んだ。
ユナイテッドに移籍した(2003-2009在籍)ロナウドは、確かにファーガソンのことをとても厳しい指導者と語っていた。そしてファーガソンは移籍したばかりの彼について、シミュレーション(転倒を装って審判を欺く行為)が多く、少しずるい性格があると発言した。
しかし、その軽い言い合い以外、この2人の間には愛情しかなかったと思われる。ロナウドは嬉しいお知らせがあると、必ずファーガソンに報告を入れている。彼の子供が生まれた時にもファーガソンはすぐに病院に飛んだそうだ。そして、離れ離れになってから10年以上が経っているにもかかわらず、2人は頻繁に連絡を取り合っているという。
ペレグリーニ
ロナウドが2009年にレアル・マドリードに移籍した時、監督はマヌエル・ペレグリーニだった。
チリ出身のペレグリーニがマドリードを指揮したのはわずか1シーズンだったが(2009/2010シーズン、マドリードはジョゼップ・グアルディオラ率いるバルセロナに続く2位)その間、ロナウドとは目立った衝突もなければ、ずば抜けた良い関係も特に見当たらなかった。
しかし、ペレグリーニはロナウドをプロ選手として高く評価し、こう語っている。「監督をやっている間、私の判断に口出しをするトップクラスの選手はたくさんいました。しかし、ロナウドとはそういった問題がありませんでしたね。言われることを素直にこなし、私を信頼してくれていました。彼とはとてもいい関係でしたよ」
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