CL/EL チャンピオンズリーグ

CLで主流の得点の重ね方。セットプレーはもう通用しない?

ユルゲン・クロップ 写真提供: Gettyimages

「試合の波」とは

通常、全試合時間の90分、ずっと同じペースで相手にプレスをかけることは不可能だ。スタミナが完全に切れる前に一度ペースを落とさなけれなならない時が必ずやってくる。

そのタイミングが早すぎると、相手にはまだ力が残っていて強気で責められる可能性が高い。しかし、ペースを落とすタイミングが遅い場合、溜まった疲れから回復できないことになる。

そのため、「試合の波」を読んだ上での監督の適切な判断がとても重要となる。

リオネル・メッシ 写真提供:Gettyimages

昨今セットプレーは通用しないことが多い

レフリーがボールのポジションと壁の位置をより細かく確認するようになったこと、またはゴールキーパーのプレースタイルが進化したことで、セットプレーから生まれる得点は大幅に減少した。

特にはフリーキックだ。例えば、2018/2019年CLのグループステージから決勝にかけて、フリーキックがダイレクトにゴールに入ったのは2得点のみだった。1つはアヤックスのラセ・シェーネがレアル・マドリード相手に決めたゴール(2019年3月6日、ラウンド16)。そしてもう1つはバルセロナのリオネル・メッシがリバプール相手に打ち込んだフリーキック(2019年5月2日、準決勝)。

つまり進化しているのは、攻撃の戦術だけではない。セットプレーに対する守備対策こそ最も研究されていると言われている。セットプレー時のディフェンダーのポジションを見ることも、試合観戦の楽しみの一つである。

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名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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