春の訪れとともにプレミアリーグは終盤戦へと舞台を移すことになる。今シーズンを振り返るのはいささか早いとは思うが、各クラブが昨シーズンとは打って変わって異なる様子を見せることが多かったように思える。来シーズンへの躍進に大いに生かしてもらいたい。さて残り少ないプレミアリーグを前に、各クラブが到達点とすべき現実的なターゲットを記していきたい。
リバプール
ターゲット:CL連覇
ビカレッジロードでまさかの3失点を喫し、今シーズンの無敗記録がついに途絶えてしまったリバプールだが、首位の座が奪われる心配はまったくない。むしろリバプールはチャンピオンズリーグ連覇に向けて動いていくべきだろう。アトレティコ・マドリードによる彼ららしいサッカーで1stLegは敗戦したが、これまでにも数々の奇跡をもたらしてきたアンフィールドで逆転を狙いたい。
マンチェスター・シティ
ターゲット:CL制覇
リバプールと22ポイントもの勝ち点差を空けられてしまいリバプールのプレミアリーグ優勝が目前となった今、マンチェスター・シティが今シーズン素晴らしいシーズンだったと振り返るためにはどうしてもビッグイヤーが必要だ。2シーズンのチャンピオンズリーグ出場不可を言い渡されたこともあり、今シーズンのチャンピオンズリーグにかける思いはより一層高まったはずだ。
チェルシー
ターゲット:CL出場権獲得
新体制で挑んだチェルシーもやはり強い。所々思いもよらぬ敗戦も散見されるが、安定したビルドアップと爆発力には期待感を感じられる。エンゴロ・カンテの不在は痛恨だが、マテオ・コバチッチに好調さやルーベン・ロフタス=チークの復帰は追い風となるだろう。ストライカーのクオリティなど課題はあるものの、若手の勢いにペドロやウィリアンなど古参メンバーが融合を仕掛けてなんとか4位以上に留まりたいところだ。
マンチェスター・ユナイテッド
ターゲット:EL制覇とCL出場権獲得
ブルーノ・フェルナンデス加入により、ユナイテッドに光がもたらされた。2/2のウルブス戦以降出場し、4勝3分とチームを上向きさせる原動力となっている。活性化された攻撃陣を駆使すれば、ヨーロッパリーグ優勝や来シーズンのチャンピオンズリーグ出場も十分現実的なターゲットとなるだろう。
トッテナム・ホットスパー
ターゲット:EL出場権獲得
ジョゼ・モウリーニョが新たな指揮官となり、スパーズの上昇気流が再び見られるだろうというあの時の期待感は何だったのだろうか。チームは一貫して安定しない。更にハリー・ケインとソン・フンミンの負傷離脱という泣きっ面に蜂の状態である。実力者が揃っていることには変わりないが、如何せん個人での打開にこだわりすぎている面もあり、足下でボールを貰い仕掛けるだけでなくパスを選択するなど工夫すれば今よりも状況は良くなるはずだ。
アーセナル
ターゲット:トッテナムよりも上の順位
ミケル・アルテタによるチーム立て直しが徐々に見え始めている。2020年に入り、リーグ戦ではまだ負けがないのは胸を張っていい結果だろう。ただ、試合によって展開する内容が異なり、局所的な勢いで勝ち上がるパターンはウナイ・エメリ時代からあまり変わっていない。もしピエール・エメリク・オーバメヤンがいなければどうなっていただろうかと毎試合考えてしまう識者が多いのも事実だ。そんな現状の中ライバルであるトッテナムよりも上の順位というのが現実な目標だろう。ゼロ補強のチームよりも下、主砲2人不在のチームよりも下では、強豪としての疑いは晴れないままだ。
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