イブラは天からの贈り物
そんなピオリ監督はウディネーゼ戦に先駆けて、イブラの移籍がどれほどミランを変えたかを熱く語っていた。
「ズラタンはどんなトレーニングであっても勝ちたくて、他の選手に良い影響を与えている。ロンド(鳥かご・練習メニューの1つ)をやる時にまで、自分のクオリティーを見せつけるんだ。そして、集中していない選手がいればすぐ怒り出す。このチームにとって天からの贈り物です」
イブラが加わってからの結果も彼の重要性を表している。彼がフル出場した2試合と途中出場した1試合で、ミランは勝ち点7を得た。確かに対戦相手はユベントスでもインテルでもラツィオでもなかったが、彼がいるかいないかによって試合の内容が変わるのは事実です。
セリエA第18節(1月6日)のサンプドリア戦では勝利こそ逃したが、イブラが途中から試合に加わったことでクオリティが上がったことが見て取れた。ちなみにその一戦は、イブラにとって2ヶ月半ほどぶりの試合だった。
第19節(1月11日)のカリアリ戦ではイブラが早速1得点を決めて、1つはオフサイドで取り消された。そして直近のウディネーゼ戦で、チームメイトとの連携がレベルアップしていることが見られた。
イブラがピッチにいることで空中戦も楽になり、相手チームのディフェンスの意識はどうしても彼ばかりに集まる。チームの他の選手にとっては、大きなベネフィットとなる。
ミランサポーターとしての思い
しかし、1つ忘れてはいけないことがある。イブラが全ての問題の解決になるわけではない。私には、イブラのみならずチーム全体が「天からの贈り物」になっていってほしいという、ミランサポーターとしての思いがある。
まずは1月からのフロントの判断は、この新しいミランの姿に大きな影響を与えるだろう。今シーズン開始から期待されたほどの活躍を見せられなかったスソ、ルーカス・パケタ、クシシュトフ・ピョンテクの移籍の話がどうなるかが気になる。3人とも移籍先が決まるのだろうか?
そして次の試合は、25日午前4時45分(日本時間)のブレシア戦です。ブレシアは、ミランが強かった頃(1986〜2013年頃)から相性の悪い相手。しかしブレシア戦と言えば、私の印象に強く残っているこんな一戦があった。
それは2010/2011シーズンのセリエA第34節の一戦。リーグ優勝に向けたとても大事な一戦だったが、イブラ(2010〜2012年にもミランに所属)は出場停止、そして彼とコンビを組んでいたアレシャンドレ・パトは怪我で試合に出られなかった。
しかしその試合は、アントニオ・カッサーノのアシストとロビーニョのゴールでミランが1-0で勝ちました。2人とも得点数的にはミランであまり輝いていなかったが、その試合ではまさに「天からの贈り物」のような活躍をし、ミランはスクデット(リーグ優勝)を手に入れることができたのです。
これからのミランもそうなるよう、例えイブラ抜きの試合であっても良いパフォーマンスができるようにという願いを込めて、この話を皆さんにシェアさせていただきます。
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