ミケル・アルテタがアーセナルの新監督に就任した(12月20日)のは、素晴らしい物語の始まりだと思いませんか?アルテタは既に、その技術のクオリティとリーダーシップでこのクラブのフロント陣やサポーターに尊敬されていた。彼はアーセナルで現役を締めくくり(2011-2016)そのうち2014/15シーズンからはキャプテンを務めていた。
現役時代に大活躍してレジェンドとなったクラブに監督として復活し、結果を残せた人々はとてつもなく愛されている。フランク・ランパード監督はチェルシーに、オーレ・グンナー・スールシャール監督はマンチェスター・ユナイテッドに、ジネディーヌ・ジダン監督はレアル・マドリードに、ペップ・グアルディオラ監督はバルセロナに…。
大好きな選手が監督として復活し、困難な状況からクラブを救い出すことに一生懸命頑張る。サポーターの立場としては、一番嬉しいパターンではないでしょうか?私には、一番ロマンがあって応援したくなる状況です。アルテタがアーセナルの監督になったことで、きっとクラブとサポーターの絆や信頼性が深まり、チームの大きなパワーになることでしょう。
この状況でアーセナルがアルテタを監督に選んだのはすごいこと
カルロ・アンチェロッティ、マッシミリアーノ・アッレグリ、マウリシオ・ポチェッティーノ、マルセリーノ・ガルシア・トラルなど、この時期にフリーだったトップレベルの監督はたくさんいた。
この大物たち全員が、アーセナルの新監督になる可能性があると報じられたにも関わらず、アルテタが選ばれたのはすごいことだと思いませんか?実際、彼にはヘッドコーチの経験が全くありません…。
しかし、アルテタがアーセナルの監督候補に上がったのは初めてではなかった。18ヶ月前にアーセン・ベンゲル(1996〜2018年までの20年以上最も長くアーセナル監督の座にあった名指揮官)の長い時代が終わった時も、後継者としてアルテタの名前が“一応”出てきている。
それだけではない。現役を引退してからすぐに、アルテタにはたくさんのクラブから監督としてのオファーがあったことが話題になっていた。なぜヘッドコーチの経験がない引退したばかりの選手が、そこまで指導者として注目されるのか?
ヘッドコーチとしての才能
アルテタは、選手の時から監督としての才能を見せていたという。彼の指導者だったベンゲル監督は、アルテタが戦術の細かいところまでに気づくということに感心していたそうです。また、ベンゲル監督はアルテタに指導者としての経験を積ませるために、引退したばかりの彼をアーセナルのトレーニングセッションに数回参加させたと言われている。
アルテタはその後、マンチェスター・シティのアシスタントコーチ(2016年7月〜)として、グアルディオラ監督の側で才を発揮した。シティで彼が注目されていたのは、イングランド代表のFWラヒーム・スターリングの上達に関する作業です。アルテタは練習後にスターリングとピッチに残り、1対1で指導をしていたとグアルディオラ監督が伝えている。
もちろんスターリングのことだけではない。同じくシティのFWであるガブリエル・ジェズスはアルテタのことをこう語る。「僕たち選手にとってアルテタは欠かせない存在だった。自分のプレーで何らかの疑問があったら、彼に尋ねるのが一番頼りになっていた」
アルテタ監督のもとでアーセナルはどう生まれ変わる?
アーセナルがアルテタを監督にしたのは、ゼロから再スタートを切りたいことを意味する。2018年5月23日にベンゲル監督の後継者に選ばれたウナイ・エメリ監督時は、それほど大きな変化が見られなかった。特にエメリ監督は選手との関係において厳しくできず、注意すべき場面も見ないフリをしていたという感じがしませんか?
アルテタが求めているのは90分続くハイペースのサッカーです。これまでとは全く異なる。そして自分の戦い方についていかない選手がいれば、彼が黙るとは思わない。やり合う気満々です。おそらくこれからのアーセナルは、ユルゲン・クロップ監督の最強リバプールのように、練習の時も試合の時も「運動量」が欠かせないキーワードのクラブとなるだろう…。
実際にアルテタが監督になってからの2戦、アーセナルは勝利とはならずもアグレッシブさを見せた。選手たちがずっと動き続けたことで今までになかった新しいコンビネーション(まだ未完成だが)も見られた。しかし、こういったプレーは最初から継続できるものではない。90分切れないスタミナを身につけるには時間がかかるし、辛い道のりです。
しかし、これでアーセナルは現代サッカー(ハイプレスとスピードを生かした攻撃サッカー)に一歩踏み出したと言える。これからこのチームは全く違う存在に生まれ変わるだろう。
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