今シーズン初となるエル・クラシコ、レアル・マドリードとバルセロナの一戦が日本時間19日の早朝に迫っている。カタルーニャ州の治安悪化により延期となったスペイン最大のビッグマッチは、タイトル争いに大きく影響する首位攻防戦となった。
レアル・マドリードとバルセロナのライバル関係は歴史的にも政治的にも深いもので、名前の通り伝統の一戦だ。サポーターも相手クラブには敵意むき出しで試合にのめり込む。
対抗意識前回の両クラブだが、実は両クラブ間を直接的に移籍した選手たちがいる。今回は、そんな命知らずの4選手をご紹介する。
ルイス・エンリケ
レアル・マドリード⇒バルセロナ
移籍金:フリー
2016/2017シーズンまでバルセロナで指揮を執り、現在はスペイン代表で指揮を執るルイス・エンリケ監督は、現役時代にマドリードからバルセロナへ禁断の移籍を果たした選手だ。
1992年から5シーズンに渡ってマドリードでプレーしたエンリケ監督。しかし、守備的なポジションでの起用に不満を漏らし、1996年夏の移籍市場でバルセロナに加入した。移籍当初はサポーターから厳しい言葉が浴びせかけられたが、加入初年度に自身キャリアハイとなる17ゴールを記録。自身の価値を結果でサポーターに認めさせた。
ミカエル・ラウドルップ
バルセロナ⇒レアル・マドリード
移籍金:960万ユーロ(約11億円)
かつてJリーグでもプレーしたラウドルップ氏も、かつて禁断の移籍を果たした選手だった。マドリードからバルセロナに移籍したエンリケ監督とは逆に、同氏はバルセロナからマドリードに移籍している。
1990年代前半に、ヨハン・クライフ監督の下で繫栄を極めたバルセロナ。ラウドルップ氏も主力選手としてリーグ4連覇などに大きく貢献した。しかし、直後の1994年にバルセロナへの恨みは無いとしながら、マドリードへと移籍。クラブを跨いでのリーガ5連覇を達成した唯一の選手という珍しい記録を残している。
ハビエル・サビオラ
バルセロナ⇒レアル・マドリード
移籍金:960万ユーロ(約11億円)
甘いルックスからバルセロナで高い人気を得ていたサビオラ氏。バルセロナでの3年間で44ゴールを記録したものの、スタメン争いは厳しくなる一方だった。同氏は2004年にモナコ、セビージャへとレンタルで移籍。しかし、2006年に復帰した後もベンチを温める機会が多く、出場機会を求める形で2007年にマドリードへと移籍を果たした。
禁断の移籍を果たしたサビオラ氏だが、同氏の境遇も影響し、他の選手のように批判を浴びることはなかった。しかし、マドリードでも出場機会が増えることはなく、2シーズン後にベンフィカに移籍している。
ルイス・フィーゴ
バルセロナ⇒レアル・マドリード
移籍金:6000万ユーロ(約78億円)
1995年夏に二重契約の問題の影響によりセリエAのクラブと契約を結べなくなったフィーゴ氏は、バルセロナに加入。パトリック・クライファート氏やルイス・エンリケ現スペイン代表監督らとともにバルセロナの黄金時代を支えた。
そんなフィーゴ氏は2000年夏に6000万ユーロ(約78億円)という高額な移籍金でレアル・マドリードに移籍。これにはバルセロナサポーターが大激怒。同氏が経営する日本食レストランが破壊されるなどの事件が起こった。移籍後初のクラシコでは、コーナーキックを蹴ろうとしたフィーゴ氏に対し、スタンドからビンやペットボトル、さらには豚の頭まで投げ入れられるなどして、10分間試合が中断されている。まさに禁断の移籍だ。
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