多くの選手たちが憧れのクラブに名前を挙げるレアル・マドリード。これまでに最もチャンピオンズリーグ(CL)を制し、最も多くの成功を収めたと言っていいクラブの1つだ。
マドリードには多くのスター選手が集まる。チーム内での競争も熾烈だ。しかし、中には若くしてトップチームデビューを飾った選手たちが、少ないながらに存在する。
今回は、そんな18歳以下でトップチームデビューを果たした選手たちの現在地をご紹介する。日本国内でも大きな注目を集める日本代表MF久保建英の将来(まだトップチームデビューは果たしていないが)は、どのようなものになるのだろうか。
ラファエル・ヴァラン
2011年にフランスのランスから18歳の若さでマドリードに6年契約で加入したヴァラン。プレシーズンマッチからスタメンに抜擢されると、リーガ第5節のラシン・サンタンデール戦で公式戦デビューを果たした。
そんなヴァランの現在地だが、彼は今でもマドリードの主力としてプレーしている。伸び悩みを指摘される時期もあったが、現在ではセルヒオ・ラモスのベストパートナーとなっている。順調に成功を収めたと言っていいだろう。
イケル・カシージャス
クラブ史上最高GKとの呼び声高いカシージャスも若くしてマドリードでトップチームデビューを果たした。下部組織出身のカシージャスは1999年に、主力GKの負傷の影響もありリーグ戦デビュー。12月からは、正守護神としての座を掴み始めた。
その後、マドリードで数多くの成功を収めたカシージャス。下部組織出身の選手としては、最も成功を収めた選手と言えるだろう。現在は、レジェンドとしてマドリードを退団し、ポルトで新たなキャリアを歩んでいる。
アレックス
2005年にマドリード下部組織に入団したアレックス。2011年3月にトップチームから招集され、メスト・エジルに代わってラシン・サンタンデール戦のピッチに18歳の若さで立っている。
その後、トップチームに定着できず、レアル・マドリード・カスティージャでプレーを続けたアレックスは、2013年にエスパニョール移籍。その後もリエカ、レディングと多くのクラブを練り歩いている。
2016/2017シーズンはスペイン2部のエルチェでプレー。主力として活躍したが、1シーズンで退団している。27歳となった現在は、同じく2部リーグのカディスでプレーを続けている。
アルバロ・モラタ
現在レアル・マドリードのライバルクラブであるアトレティコ・マドリードでプレーするモラタも、マドリード下部組織出身だ。モラタは両クラブの下部組織に在籍していた。
そのモラタは2010年12月のレアル・サラゴサ戦でトップチームデビュー。アンヘル・ディ・マリアに代わって、試合終了間際に投入された。2012/2013シーズンからはトップチームに完全に昇格したが、定期的な出場機会を得ることはできなかった。
現在モラタは、ユベントス、チェルシーといった強豪クラブでのプレーを経て、アトレティコでプレーしている。先日行われたアスレティック・ビルバオ戦でもゴールを挙げている。
苦しいシーズンも経験し、レアル・マドリードで大成とはならなかったが、全体を見たときには成功を収めたと言っていいだろう。
マルティン・ウーデゴール
これまで、若くしてレアル・マドリードでデビューした有名な選手たち(ラウル・ゴンザレスなど、この他にも多くの選手がいる)を、それぞれの歩んできた道を考慮してご紹介してきた。クラブの象徴的な選手となり退団した選手(カシージャス)や、現在も主力としてプレーする選手(ヴァラン)、2部でプレーを続ける選手(アレックス)、他のビッグクラブでプレーする選手(モラタ)といった具合だ。
ただ、日本代表MF久保建英と最も似たような状況にいるのがウーデゴールだ。久保同様に、若くしてマドリードに引き抜かれ、他クラブでレンタル選手としてプレー。現在は久保と同様に国内の他クラブ(レアル・ソシエダ)でプレーしている。
そのウーデゴールだが、マドリードからの期待値は高いとされており、ソシエダでもレギュラーとしてプレーしている。着実にマドリードへの帰還が近づいている印象だ。
久保が現段階で目指すべき選手がいるとすればウーデゴールだろう。国外ではなく、国内の他クラブにレンタルされるというのは期待の表れでもある。そこで結果を残せば、1つめの関門は突破したと言えるだろう。
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