
【プレミア中堅の逆襲とそれに飲み込まれそうなユナイテッド・アーセナル】
イングランドにおいても、変化の時に差し掛かろうとしている。
プレミアリーグの放映権の高騰により配分された資金を活用した結果、どのチームもビッグネームを加入させることのできるようになった。そのためプレミアリーグの中堅クラブでも容易く強豪に善戦するようになり、ますます優勝争いが読めなくなるのではないかと考察する。
特に、ウルブス・レスター・エバートン・ウェストハム・ワトフォードには注目だ。昨シーズン上位争いが熾烈を極めている中、水面下でこの5チームの7位を争う「エバートンカップ」も異常な盛り上がりを見せた。ローンでプレミアリーグにやってきたアンドレ・ゴメスやユーリ・ティーレマンスも完全移籍で合意することが決まり、チームは成熟度とともに飛躍することは確実だ。
いわゆるビッグ6と言われる6チームの強豪だが、昨今躍進の目立つ中堅クラブに今にも飲み込まれそうなマンチェスターユナイテッドとアーセナルは今シーズンが正念場と私は考える。
ビッグネームの移籍が多かったユナイテッドだが今シーズンはこれまでの課題を把握し、それに対する処方箋を探求する姿勢には非常に好感を持てる。スールシャール体制の序盤は破竹の快進撃を繰り広げたこともあり驚異的なエネルギーを秘めていることは明らかだ。今までにない中長期的ビジョンで戦略立てをすれば、再びユナイテッドがあるべき位置にまで上り詰めると確信している。
問題はアーセナルだ。従来ではチャンピオンズリーグ出場が当たり前だった時代から、今ではヨーロッパリーグの常連になってしまった。昨シーズン長期政権だったアーセン・ベンゲル氏からウナイ・エメリ氏へ指揮官を交代し、新たなDNAで挑んだがずっと言われ続けた「守備面」や「柔軟性」といった課題の解決には至っていない。魅力的な2トップを保有しているだけに何とか改善を施したいところだ。このままの調子で進むのなら、前述の中堅クラブにさえ勝利することは困難になり、「俺たちは強い」から「あの時は強かった」と語ることになるかもしれない。
コメントランキング