昨季は9シーズンぶりとなる屈辱の無冠に終わったレアル・マドリード。今季はシーズンオフ開始と同時に早くも積極補強に動いており、ジネディーヌ・ジダン監督のもと来シーズンの躍進を狙っている。そこで今回は、スペイン紙『マルカ』が特集した「レアル・マドリードとジダンの不確定要素」を一部抜粋してご紹介したい。
1.所属選手の去就
まだ7月に入って間もないが、(期限付き移籍含め)早くもマルコス・ジョレンテ、マテオ・コバチッチ、セルヒオ・レギオン、マルティン・ウーデゴール、テオ・エルナンデスらの売却が決まっている。一方で、ナチョ、ヘスス・バジェホ、ルーカス・バスケスのような重要なプレーヤーは今のところ残留している。なかでも、注目を集めるのがイスコで、ジョゼップ・グアルディオラ監督が熱心に動向を追っているとも報じられている。
2.ガレス・ベイル
彼は出ていかなければならないが、本人は留まりたいと思っている。しばらくの間、ジダンはベイルのことをチームに入れているが、ずっと前からジネディーヌ・ジダンの構想から外れている。
3.ポール・ポグバ
最上位ターゲットになっているであろうポグバ。ジネディーヌ・ジダンは就任初日から獲得を望んでいたようだが、それは不可能であった。ポグバ本人はレアル・マドリードでプレーしたいと考えているようで、交渉の余地があるだろう。
4.システム
謎に包まれているのが、レアル・マドリードのシステムだ。エデン・アザール、ルカ・ヨビッチをすでに確保していて、さらにポール・ポグバを獲得しようとしていることを考慮すれば、4-3-3、4-4-2または4-2-3-1をオプションとして使用することが予想される。
5.フィジカルコンディション
ディディエ・デシャン監督率いるフランス代表でフィジカルコーチを務め、FIFAワールドカップ優勝に大きく貢献したと評価されているグレゴリー・デュポン氏がレアル・マドリードに加入した。
6.守護神争い
ティボ・クルトゥワが正GKになるとジネディーヌ・ジダンは発言しているが、ケイロル・ナバスはいまだ近い位置にいることは変わりない。ルカ・ジダンはおそらくローンで放出されることになり、2番手としてナバスが起用されることになるだろう。
7.左サイドバックの定位置争い
昨季はマルセロにとって非常に厳しいシーズンになったにも関わらず、ジネディーヌ・ジダンはいまだ信頼を寄せている。ただ、今季もどうなるかわからない。レギロンは去ったが、同じポジションのフェルランド・メンディを獲得した。
8.ビニシウス
左にアザールが入るとなれば、ジネディーヌ・ジダンはビニシウスを右に置くかもしれない。すると、マルコ・アセンシオとの競争が激しくなる。もし競争に勝てば、飛躍のシーズンになるかもしれない。
9.ロドリゴと久保建英
ロドリゴにジネディーヌ・ジダン監督はかなりの期待を寄せており、彼の状況を把握するために、近くに置いておくと考えられる。また、久保建英も同様だ。まずは、ラウール監督が率いるカスティージャからプレーを始めることになるだろう。
10.ローテーション
多くの有望若手選手を獲得したため、ジネディーヌ・ジダンはあらゆる面で戦う準備が整っていると感じている。特に失ってしまったラ・リーガ、UEFAチャンピオンズリーグのタイトルはいち早く戻すことを望んでいる。クオリティに満ちた激しいチーム内競争はチームを成長させるだろう。
11.背番号
まだ、エデン・アザールなど新加入選手の背番号が発表されていない。すでに多くのサポーターが7番のアザールのユニフォームを購入しているが、昨季まではマリアーノ・ディアスが背負っていた。マリアーノが本当に去るのであれば、、今度はベイルが放出された場合に空く、11番に注目が集まるだろう。
12.セットプレー
セルヒオ・ラモスがペナルティキックのスペシャリストであることは言うまでもないが、エデン・アザールもチェルシーで高い成功率を誇るペナルティキッカーだった。他のセットプレーに関しても、トニ・クロース、ルカ・モドリッチ、イスコ、マルコ・アセンシオ、(未確定ではあるが)ポール・ポグバ、と世界屈指のプレースキッカーが揃っているため、状況を整理すべき他の戦いがあるかもしれない。
13.ジダン自身
最近のジネディーヌ・ジダンは、最初に指揮を執った第一次政権時と明らかに変わっている。来シーズンはもっと繁栄した道を歩むために、ロスブランコス(レアル・マドリーの愛称)を変える必要があるだろう。
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