1893年に創設され、リーグ優勝20回などスイス屈指の名門として知られるバーゼル。チャンピオンズリーグ本戦にもたびたび出場しており、世界的な認知度も高いクラブだ。今回は、そんなバーゼルを経由して世界に羽ばたいたトップ・プレーヤーたちをご紹介する。
ヤン・ゾマー
現所属:ボルシア・メンヒェングラートバッハ
ゾマーは下部組織から2007年にトップチームデビュー。150試合近くに出場したのち、2014年にボルシアMGへ移籍。守護神としてチームを支えている。代表にも2012年から招集され始め、ロシアワールドカップでもスイス代表の正GKとして活躍を見せた。すでに欧州トップクラスのGKとして評価されており、今夏には実現しなかったものの、アーセナル移籍のうわさも報じられていた。
マヌエル・アカンジ
現所属:ボルシア・ドルトムント
19歳という若さで国内の名門バーゼルに引き抜かれたアカンジ。ベテラン、ワルテル・サムエルに代わって起用され始めると、スタメンの座を奪取。しかし、2015年11月に筋肉を負傷し、復帰直後の2016年3月には十字靱帯の損傷という大ケガを負ってしまう。しかし、持ち前の能力の高さで復帰後はスタメンを奪い返すことに成功。2018年にボルシア・ドルトムントへ移籍すると、リーグ首位に立つチームの最終ラインを支えている。両足での高い技術、パス能力、ユーティリティ性の高さ、素晴らしい判断力、空中戦の強さ、高い身体能力と現代のCBに求められるすべてを兼ね備えたアカンジは、今後更なる飛躍を遂げるだろう。
グラニト・ジャカ
現所属:アーセナル
バーゼルからボルシアMGに移籍し実績を残したジャカは2016年にアーセナルに加入。左右両足から繰り出される正確な力強いキックは、アーセナルにとって欠かせないアクセントとなっている。また、スペースに正確にボールを送りだせることが彼の才能を特別にしている。今夏にルーカス・トレイラが加入したことにより、彼のパス能力はさらに活かされている。ボールに食らいつきすぎても、トレイラがしっかりとカバーしてくれるため、アーセナルとしては起用に際してのリスクが抑えられている。
イバン・ラキティッチ
現所属:バルセロナ
2007年にバーゼルからシャルケに引き抜かれたラキティッチは、その後セビージャに移籍し2014年にバルセロナに引き抜かれている。恐らく、バルセロナにとって最も必要不可欠な中盤の選手だろう。彼以外の選手は彼がカバーできるが、彼のタスクは彼以外にこなすことができないからだ。ラキティッチが3人いれば、セルヒオ・ブスケツもアルトゥール・メロも必要ないだろう。ハードワーク、2列目からの飛び出し、長短の素晴らしく正確なパスなど世界屈指のMFの1人だ。
モハメド・サラー
現所属:リバプール
バーゼルからチェルシーに2014年に引き抜かれたものの、出場機会を確保できなかったサラーは2015年にフィオレンティーナにローンで移籍。そこから2シーズンに渡ってセリエAで活躍している。そして、2017年にリバプールが引き抜く形で獲得に至った。リバプールに移籍すると、ローマ時代にはそこまでだった得点能力が開花。移籍初年度からハリー・ケインなどを抑えて得点王に輝くと、様々な個人タイトルを総なめにした。今シーズンも序盤こそスロースタートだったが、17節終了時点で得点ランキングのトップに立っている。
ジェルダン・シャチリ
現所属:リバプール
バーゼルの下部組織から2009年にトップチームデビューを果たしたシャチリ。バイエルン・ミュンヘンやインテルなどビッグクラブでのプレーを経験したが、主力に定着することはできず2015年にストーク・シティへ移籍。ストークで結果を残してはいたが、チームの2部降格もあり今年7月にリバプールへ加入している。モハメド・サラーの控えとしての扱いを受けていたが、同選手と共存できるということも試合の中で証明し有効なオプションとしての価値をクラブに提供している。第17節のマンチェスター・ユナイテッド戦では地中出場から2ゴールを記録し、チームに勝ち点3をもたらした。
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