リーグ戦15試合を終えてわずかに1勝しか挙げることのできなかったサウサンプトンは、今月3日にマーク・ヒューズ監督の解任を発表。その後任に選ばれたのがラルフ・ハーゼンヒュットルだ。今回はそのハーゼンヒュットルについてご紹介する。
昇格初年度にライプツィヒをCLへ
母国オーストリアで監督としてのキャリアをスタートさせたハーゼンヒュットルはインゴルシュタットでブンデスリーガ監督デビューを果たすと、チームを2部優勝に導く。その後2016年にブンデスリーガ1部へ昇格したライプツィヒの監督に就任し、初年度からリーグ2位に導きチャンピオンズリーグ(CL)の出場権をチームにもたらした。クラブから手腕は評価されていたものの、契約面で折り合いがつかず2018年5月に解任されている。
バイエルンが招聘に動いた過去も
ライプツィヒをCLへと導いた手腕は国内の盟主からも注目され、今年1月にバイエルンから接触があったとハーゼンヒュットルは語っている。ただ、「バイエルンを向上させる自分を想像できない。なぜなら私には国際的な経験がないから」とオファーを拒否したようだ。
サウサンプトンに向いている?
サディオ・マネやフィルジル・ファン・ダイクなど、多くの選手を育成しビッグクラブへと売却しているサウサンプトン。実はハーゼンヒュットルも多くの選手を育て上げてきている。リバプールに移籍したナビ・ケイタやティモ・ベルナー、ダヨ・ウパメカノは彼の代表的な教え子だ。サウサンプトンを伝統的な正しい道へと導けるかもしれない。
ネクストポチェッティーノ?
「ガーディアン」の報道によれば、サウサンプトンのフロントは同クラブで名を挙げたマウリシオ・ポチェッティーノが就任した際の期待をハーゼンヒュットルにも感じているようだ。ポチェッティーノは降格の危機にあったチームを見事に改革。トップクラスでも戦えるチームへと変えている。
クロップに似ている?
ハーゼンヒュットルの哲学はリバプール監督のユルゲン・クロップに似ているとされており、母国では「アルプスのクロップ」というニックネームで呼ばれている。「私が思うにフットボールの哲学において似通っていると思う。高いテンポでプレーしたいし、スプリントをかけて上手にプレスをかけたい。試合を活性化させることは、人々を興奮させる要素」だとブンデスリーガのインタビューに答えている。試合中の挙動もクロップに似ている。
吉田麻也の生きる道は?
ライプツィヒではスポーツ・ディレクターにラルフ・ラングニック氏などがいたこともあり、4バックを採用していたハーゼンヒュットル。クロップに似ていると前述したが、選手には相当なテンポの早さが求められる。それ故に判断に関しても素早さが要求されるだろう。特に中盤で激しくボールを奪いに行くため、カバーリングの能力は高いレベルで求められる。リスクを取ってボールを取りに行くため、ディフェンスでは周囲の選手との高い連動性が必要だ。ライプツィヒでは戦術についてこれない選手は淘汰された。フィットできなければ容赦なく選手を干すだろう。
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