今年のバロンドールではワールドカップ・ロシア大会でクロアチア代表を準優勝に導いたMFルカ・モドリッチが初受賞する形で幕を閉じているが、この結果に対しては様々な方面から異論や意見などが飛び交っている。バロンドールの投票は世界各国のジャーナリストによって行われているが、今回のバロンドールで主に焦点の当たった国の投票リストをここでは紹介したい。
バロンドール順位
1位:ルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)<クロアチア代表>
2位:クリスティアーノ・ロナウド(ユベントス)<ポルトガル代表>
3位:アントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリード)<フランス代表>
4位:キリアン・ムバッペ(パリ・サンジェルマン)<フランス代表>
5位:リオネル・メッシ(バルセロナ)<アルゼンチン代表>
6位:モハメド・サラー(リバプール)<エジプト代表>
7位:ラファエル・バラン(レアル・マドリード)<フランス代表>
8位:エデン・アザール(チェルシー)<ベルギー代表>
9位:ケビン・デ・ブライネ(マンチェスター・シティ)<ベルギー代表>
10位:ハリー・ケイン(トッテナム・ホットスパー)<イングランド代表>
ポルトガル
1位:クリスティアーノ・ロナウド
2位:リオネル・メッシ
3位:ルカ・モドリッチ
4位:アントワーヌ・グリーズマン
5位:キリアン・ムバッペ
こちらは昨季までのチャンピオンズリーグ(CL)で3連覇を成し遂げたクリスティアーノ・ロナウドの功績を重視したものとみられる。そのロナウドと常に比較対象にされてきたメッシは他国のジャーナリストが軒並み選出していないのに対して、2位にランクインさせている。その後の3選手については順当にワールドカップでの実績を評価した形となっているようだ。
アルゼンチン
1位:アントワーヌ・グリーズマン
2位:ラファエル・バラン
3位:リオネル・メッシ
4位:ルカ・モドリッチ
5位:クリスティアーノ・ロナウド
アルゼンチン代表がベスト16で敗れたこともあり、メッシの母国でもさすがに同選手を1位に推すことは無かったようだ。1、2位にはワールドカップ優勝国フランスからランクインしているが、ムバッペではなくバランの名前が入っていることを少し驚きを持ったファンもいることだろう。3位にメッシが登場した後にはワールドカップ準優勝国クロアチアのモドリッチ、そしてメッシと長年バロンドールを競い合ってきたクリスティアーノ・ロナウドと続けている。
フランス
1位:キリアン・ムバッペ
2位:ルカ・モドリッチ
3位:アントワーヌ・グリーズマン
4位:クリスティアーノ・ロナウド
5位:ラファエル・バラン
ワールドカップ優勝国のフランスとしては、ムバッペとグリーズマンのどちらを1位に挙げるのか悩むところだったかもしれないが、前者を選択している。ただ2位にグリーズマンをランクインさせるのではなく、クロアチア代表をけん引してきたモドリッチの実力を認めている。それでも5位にバランの名前を入れており、ワールドカップ優勝の実績を大いに評価すべきとの声が反映されたものとなっているかのように感じる。
クロアチア
1位:ルカ・モドリッチ
2位:アントワーヌ・グリーズマン
3位:クリスティアーノ・ロナウド
4位:キリアン・ムバッペ
5位:ハリー・ケイン
こちらは母国にW杯史上最高成績をもたらしたモドリッチ一択に異論は全く出ないことだろう。そのクロアチア代表が決勝で敗れたフランス代表からは前線のムバッペとグリーズマンがランクインしたほか、28年ぶりにイングランド代表のベスト4入りに貢献したケインを候補にあげた点は興味深い。そしてワールドカップの成績とは別枠でクリスティアーノ・ロナウドがランクインしている。
ブラジル
1位:ルカ・モドリッチ
2位:クリスティアーノ・ロナウド
3位:アントワーヌ・グリーズマン
4位:ケビン・デ・ブライネ
5位:モハメド・サラー
ブラジルがワールドカップでベスト8に終わったことを踏まえると、ネイマールをランクインさせていないことはある意味当然かもしれない。1位~3位は投票結果と照らし合わせると順当であると思われるが、4位にデ・ブライネを選出した理由のひとつとして準々決勝でブラジルと対戦した時のパフォーマンスが考えられるかもしれない。
エジプト
1位:モハメド・サラー
2位:ルカ・モドリッチ
3位:クリスティアーノ・ロナウド
4位:アントワーヌ・グリーズマン
5位:キリアン・ムバッペ
エジプト国民の感情とともい、同国の記者も昨季チャンピオンズリーグ(CL)でファイナリストとなったサラーをトップに掲げている。その後の順位についてはクリスティアーノ・ロナウドを除き、ワールドカップでの実績をもとにしているようだ。2位以下の順位がバロンドール投票結果の1位~4位の順位と全く同じであることを踏まえると、このジャーナリストにとってはある程度納得のいく結果となったのかもしれない。
ベルギー
1位:キリアン・ムバッペ
2位:ルカ・モドリッチ
3位:クリスティアーノ・ロナウド
4位:ラファエル・バラン
5位:モハメド・サラー
ベルギーはワールドカップで3位と大躍進を遂げているものの、5位以内にアザールやデ・ブライネを入れていないことは少し興味深い。またワールドカップを評価軸としたときにグリーズマンを選外とし、バランをランクインさせたことも注目ポイントだ。5位にプレミアリーグで驚異的なペースでゴールを量産したサラーの名前を入れていることも少し気になる点である。
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