
柴崎岳は1月に新天地を見つけるべき
一方の柴崎はより深刻な状況にある。今シーズンの開幕戦にこそ先発フル出場したものの、それプレーしたのは第4節のセビージャ戦のみであり、6、7、8節は怪我などもなかった状態で招集すらされなかった。
昨シーズン終盤からコンスタントな出場機会を得ることに苦労していた柴崎。伝統的にソリッドな守備をベースに、カウンターから勝機を見出すチームであるヘタフェのスタイルになかなか馴染めず、自身のクオリティを発揮できていない。
さらに柴崎が出場していないチームの状況は悪くなく、今シーズンもここまで3勝3分け3敗の勝ち点12で9位につけている。つまり柴崎の居場所はもはやないと言っていいだろう。
彼に求められていることは間違いなく移籍であり、スペインにとどまりたいのであれば、より彼のキャラクターにあったチームを慎重に選ぶべきだろう。年齢的にももう若くはなく、次に移籍するクラブでは真価が問われる。
ジローナ、レアル・ソシエダ、セルタ・デ・ビーゴ辺りが獲得に乗り出せば、柴崎にとってはチャンスかもしれない。度のクラブの監督もオフェンスマインドが強く、いずれも今シーズンから新監督を迎えているので、それぞれ冬の移籍でもテコ入れするはずだ。試合に出場できていないことは懸念材料ではあるものの、攻撃面でのクオリティがあることは昨季も示しており、日本市場の開拓につながることも考えれば決して悪い取引にはならないはずだ。
1月にはアジアカップも控えており、メンバー入りを目指すのであればクラブチームで結果を出すことが必要になるのは言うまでもない。そういった意味でも柴崎の状況は良くないわけだが、スペイン2部で自身の価値を証明し個人昇格を果たした実績が、決してまぐれではないことを移籍に成功した暁には示してくれることだろう。
著者:ペペ土屋
フットボール・トライブ・ジャパン編集長。ベティコ。
Twitter:@PPDOLPHINS
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