アジア ブンデスリーガ

アジア太平洋部長に聞くブンデスリーガが目指すグローバリゼーション

  

アジアにおけるローカリゼーション

 その後、キム氏はブンデスリーガをアジアで有名にするための初期の措置について説明しながら、文化的多様性の課題に移った。

「ブンデスリーガはドイツのリーグであり、ほとんどのオリジナルコンテンツはドイツ語なので、もちろんギャップはあります。私たちが試みたことは「#pundesliga」を使って、SNS上の面白い投稿など、世界中のファンが広くアクセスすることができるコンテンツを作成することです」

「次のステップは、アジア各国の言語と文脈でつくるコンテンツの数を増やすことです。私たちはこの部分に多額の投資をしています。リーグと多くのクラブが、ファンに多くを提供し、ローカライズする方法を探っているのです」

「当然乗り越えなければいけない問題もあります。ほとんどの人々が、アジアが一枚岩ではないことを理解していません。インドを例にとってみましょう。ひとつの国ではありますが、言語、文化、バックグラウンド、様々な違いがあります。東南アジアもそうです。そこで私たちが始めたことは、各地域の企業やパートナーと関わり、コンテンツをその地域の社会と近づけ、文化的に関連するように努力しているのです」

「さらに、私たちはその地域の地元の人間を、多く雇用しています。私がその一例です。私はこのオフィスを担当する、非ドイツ語圏出身の最初の人間であり、ローカリゼーションを実践するためのスタッフをさらに雇っています。地元の人々の目を通して地元のファンと関わり、徐々に『アジアンフレイバー』に変えていくための新たな方法を常に探しています」

「私たちにとってカギとなるひとつの要素は、ブンデスリーガ以上にアジア人選手がプレーしているリーグはヨーロッパにない、という事実です。日本人や韓国人、その他の選手たちはブンデスリーガで技術を磨いたのです」

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