大会:プレミアリーグ
カード:マンチェスター・ユナイテッドvsトッテナム・ホットスパー
スコア:0-3
担当医:ペペ土屋( @PPDOLPHINS )
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チームの攻撃vs守備
・両チーム監督
・主審
マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM):ルーカス・モウラ
ユナイテッドを引き離す2チーム2得点目と3得点目を記録。抜群のスピードを武器に、終始相手ディフェンスに圧力をかけ続けた。昨シーズンから連携面も改善され、このチームで化けつつある。
ザ・ハード・ワーカー(THW):トビー・アルデルベイレルト
正しいタイミングで正しい場所にいる頼りになるセンターバックは、この試合でも優れた予測から導き出されるカバーリングで、相手のチャンスの芽を摘み続けた。攻撃面でのパス出しも相変わらず秀逸だった。
モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP):ロメル・ルカク
彼だけの責任ではないが、エースとして不甲斐ない出来に。試合最初のチャンスは決めなければいけなかった。それ以外にもチャンスはあったため、大いに悔やまれる。
ユナイテッドの攻撃vsスパーズの守備
ユナイテッド:サイドからシンプルにクロスボールを入れるのが、基本的な攻め手で、機動力のあるルカクとリンガードが前線でポジションを入れ替えながら、ディフェンスラインの裏を狙う。最終ラインの3vs2を活かして、エレーラのサイドから組み立てる。
2点ビハインドになってからは、4-2-3-1にシフトして、フェライニをクロスボールに対して相手のSBとマッチアップさせる狙い。ポグバとフレッジはサイドに流れてボールを持ち、SBの攻め上がりを促す。
スパーズ:試合の入りはデンベレがアンカーで、ダイアー右IH、アリ左IH、エリクセンがトップ下の4-3-1-2のオーガナイズだった。エリクセンがマティッチをモニタリング。20分過ぎからそれぞれ時計回りにポジションをシフトし、アリをトップ下において2トップとともに3バックにプレスをかけ始める。
後半の入りから4-2-2-2にシフトし、CMとCBで中央のスペースを消す。ケインはエレーラ側に流れて、アリが中央に入っていってスモーリングにプレス。3トップに見えるような形になる場面も。
スパーズの攻撃vsユナイテッドの守備
スパーズ:4-3-1-2で攻撃ボールを保持しようとするも、システムのかみ合わせで、ユナイテッドの選手に捕まえられやすく、フィジカル勝負でつぶされてしまう場面が多かった。
後半頭から4-4-2にシフトして、人に強く来る守備を逆手に取り、マティッチの両脇をアリとエリクセンで制圧。モウラが下がってCBを引き連れ、そのスペースにエリクセンが飛び出したり、ケインが左に流れてエレーラを引っ張り、アリに中央のスペースを与えるなど、柔軟な対応で圧倒した。
ユナイテッド:もしかするとスパーズが4-2-3-1で来ることを予測して、ミラーゲームを仕掛けられる3-1-4-2を採用した可能性はある。人を見る守備を基本に置き、2トップに対しても両脇のCBが深くまでついて行って対応。
4-4-2にシフトされてからアリとエリクセンを捕まえることができず、完全に後手を踏んだ。2失点目のスモーリングとエレーラの連係ミスが象徴するラインの統率不足は、急造であったことが隠しきれなかった証拠。
ユナイテッド監督:ジョゼ・モウリーニョ
3-1-4-2を採用してスパーズに面喰わせたものの、前半で仕留めることができず、反対にそれをうまく利用されて完敗。しかし前半はほぼプラン通りに運べていたし、早めに動いて相手の変化に素早く対応したのもさすがだった。
彼を攻めるにはあまりにも気の毒な、選手のミスが多発し、タッチラインでイライラを募らせる場面が多く見られた。特にモウリーニがオフに必要としていたとされる、CB陣のパフォーマンスはお世辞にも褒められたものではなかった。
スパーズ監督:マウリシオ・ポチェッティーノ
4-3-1-2で試合をスタートさせ、ボールを運べないとみるや選手の配置を変更。後半の入りから4-4-2にシフトして、相手の守備を利用して面白いように、狙い通りに得点を獲った。
夏に選手を補強しなかったにもかかわらず、昨冬に加入したルーカスがチームにフィットし、様々な状況に対応できる状態を創り上げたポチェッティーノ。この試合ではその成果が最高の形で発揮された。
主審:クレイグ・ポーソン
ユナイテッドが採った守備の影響もあり、立ち上がりからテンションの張りつめた試合に。危険なタックルなどもあったが、イエローカードを最小限にとどめ、試合を壊すことがなかった。
前半にルーカスがジョーンズに倒されたシーンは、PKをとってもおかしくなかったかもしれないが、並走に近い形だったため、正しい判断だったと言っていい。
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