大会:プレミアリーグ
カード:チェルシーvsアーセナル
スコア:3-2
担当医:ペペ土屋( @PPDOLPHINS )
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チームの攻撃vs守備
・両チーム監督
・主審
マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM):ジョルジーニョ
チェルシーの指揮者として中盤に君臨。テンポを操り、チャンスを作り続けた。守備面でのカバーリングもよく、サッリ監督のよき理解者としてチームを支えた。
ザ・ハード・ワーカー(THW):マルコス・アロンソ
先制点をアシストし、決勝点を自ら決める大活躍。時折自分の裏に広がるスペースを使われたが、攻めては、ペナルティエリア内でのクオリティの高さをこの試合でも証明した。
モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP):ピエール=エメリク・オーバメヤン
数多くのビッグチャンスを決めきれず。後半途中から出場したラカゼットも低調だったが、オーバメヤンは試合を通して重大なミスが多すぎた。
チェルシーの攻撃vsアーセナルの守備
チェルシー:ボールの供給元はジョルジーニョ。アーセナルが彼に自由を与えたこともあり、比較的スムーズにボールを運べた。インサイドハーフのカンテとバークリーは、特にクロスボールなどに対してどちらかが必ず入っていく。
相手の高いディフェンスラインの裏を常に狙って、シンプルな攻撃も織り交ぜる。右サイドよりも左サイドで攻撃を作る傾向が強く、アザールが入ってからその傾向はより顕著になった。
アーセナル:一番の問題点は70分近くになるまでジョルジーニョに自由を与えてしまったこと。時折エジルがパスコースを切ったり、マークにつく動きを見せていたため、彼の責任だったのかもしれない。彼と変わってラムジーが入ってからは、より厳しくモニタリング。
高いディフェンスラインの裏を狙われてピンチを招くことが多々あった。2失点目はそれが実際にゴールになったもの。グエンドウジはジャカよりもトレイラとの方が補完性は高そうな印象。
アーセナルの攻撃vsチェルシーの守備
アーセナル:ビルドアップのフェーズではグエンドウジかジャカ(もしくはトレイラ)のいずれかがCBをサポート。両SBは高い位置で幅をとる。ムヒタリアンもイウォビも基本的にはハーフスペースにポジション取り。
SBとのコンビネーションで2列目から、相手CBとSBの間のスペースを突き、ニアゾーンからのプルバックでチャンスを作った。フィニッシュの精度が低かっただけで、得点が生まれるべき場面は多かった。
チェルシー:基本的な守備のオーガナイズは4-5-1。中盤は相手とマッチアップする形に。相手の2列目から自軍CBとSBの間に走り込まれる時、マーカーがあいまいになる場面が多々発生。
4-4-2の守備隊形を敷く場合もあり、多くはウィリアンがモラタと同じくらいのラインまで上がって、バークリーが左へ、ジョルジーニョがCMへスライドする。ウィリアンではなく、バークリーやカンテが出ていく場合もあった。
チェルシー監督:マウリツィオ・サッリ
課題も多く残しながらもホーム開幕戦に勝利。同じ街のライバルクラブに勝ったことも、チームにとっては大きなことだ。未だ去就が騒がれているアザールをベンチに置き、先発出場のペドロが先制点を記録し、合流して間もないコバチッチもスムーズに試合に入れていた。
ジョルジーニョへの依存度が高いことは否めないが、サッリ監督のサッカーを選手たちが理解してくれば、自然とその問題も解決へと向かうはずだ。
アーセナル監督:ウナイ・エメリ
試合前に、全員で守備をしなければいけないと語っていたエメリ監督。しかしこの試合でもエジルの扱いには苦労したかもしれない。センターフォワードのオーバメヤンとラカゼットの不調は気がかりなところで、むしろ攻撃にブレーキをかけてさえいる。
彼の特徴である組織だった守備を構築するには、サッリ監督のチェルシー同様まだ時間がかかりそうだ。特にCMの組み合わせと左サイドバックの人材不足には今後も悩まされる可能性は高い。
主審:マーティン・アトキンソン
アーセナルの選手のシュートが、ペナルティエリア内でアスピリクエタの腕に当たったように見える、微妙な判定があったものの、それ以外で議論の余地がありそうなジャッジはなかった。安定した、ビッグゲームに相応しいレフェリングだった。
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