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ユニフォーム販売で移籍金をカバーできる、は嘘?バカ売れしてもクラブは儲からない理由

アディダスと巨額の契約を結ぶマンチェスター・ユナイテッド 写真提供:Getty Images

 上述の数字は利益ではなく販売価格に基づいた売り上げであり、当然ながらクラブに丸ごと収入として入って来るわけではないため、これは事実ではない。

 それでもその爆発的な売り上げ枚数を考えれば、製造や流通のコスト、アディダスの取り分を差し引いてもクラブにとっては莫大な収入になりそうなものだ。

 しかし英紙『インディペンデント』は、クラブがスター選手の移籍金をユニフォーム販売による収入でカバーすることは現実的ではないと指摘している。

 その理由は、クラブとメーカー(アディダスやナイキなど)の契約の仕組みにある。通常、クラブはメーカー側からほぼ一定の金額を受け取ることになっているのだ。

 例えばマンチェスター・ユナイテッドはアディダスから年間7500万ポンド(約108億円)を、チェルシーはナイキから6000万ポンド(約87億円)、アーセナルは3000万ポンド(約43億円)を受け取っている。

 これに上乗せする形で、ユニフォーム販売による収入の10~15%がクラブ側に支払われるという。つまり販売数が伸びても、クラブが得る金額への影響はかなり限られているわけだ。

 またスター選手一人のユニフォームが売れているからといって、全体の売り上げが爆発的に増えるとは限らないことも指摘されている。

 一部に新規の購入者がいる一方で、より一般的な購入者はもともとユニフォームを買うつもりがあり、その選手の背番号を選択したにすぎないというのだ。

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