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ユニフォーム販売で移籍金をカバーできる、は嘘?バカ売れしてもクラブは儲からない理由

著者:マリオ・カワタ

 先月クリスティアーノ・ロナウドのレアル・マドリードからユベントスへの移籍が決定した直後、ユベントスの新ユニフォームが爆発的に売れているという報道が世界中を駆け巡った。

 最初のわずか24時間で、52万枚もの「ロナウド」の名前入りの背番号7のユニフォームが売れたというのだ。

 その後売り上げがどこまで伸びたのかは分からないが、現在も欧州のストアでは品薄が続いており爆発的な人気となっているのは間違いない。

 また昨年ネイマールがパリ・サンジェルマンに移籍した際にも、ユニフォームの売り上げが飛躍的に伸びたことがニュースになった。

 安くはないユニフォームがこれだけ売れれば、それだけでクラブは莫大な収入を得られるように思える。その収入だけでも移籍金の大部分をカバーできるはずだ、とする声もある。

 実際、それは正しいのだろうか。ロナウドの移籍金は1億ユーロ(約130億円)と言われている。ユベントスやアディダスのショップでロナウドの名前と背番号入りのユニフォーム購入すると、値段はおよそ100ユーロ(約1万3000円)だ。

 つまり最初の24時間の売り上げだけでも、単純計算で5200万ユーロ(約68億円)になる。それからの数週間で、この数字が少なくとも数倍に伸びていることは想像に難くない。

 この24時間の販売数を元に「ユベントスは既に移籍金の半額をユニフォームの販売でまかなった」とする報道までもあった。

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