
メスト・エジルの電撃代表引退発表に驚いた方も多いだろう。同選手にはドイツ代表が前回大会優勝を果たしたもののロシアワールドカップで、グループステージを最下位で終えたことから批判が殺到していた。そこで今回は、若くして代表から引退した偉大な選手たちをご紹介する。

メスト・エジル
代表:ドイツ
代表引退時:29歳
稀代のパサーとしてドイツ代表をけん引してきたエジル。数多くの栄冠をつかんできた。しかし、ドイツ代表が不甲斐ない結果を残す度に、スケープゴートのような形で批判されてきた。政治姿勢から独裁的だと言われているレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領との会談も、攻撃材料に。トルコ系である彼自身も「勝てばドイツ国民、負ければ移民扱い」という言葉を残している。

リオネル・メッシ
代表:アルゼンチン
代表引退時:29歳
クラブでの華やかな実績とは裏腹に、代表では思ったような結果を得ることができなかったメッシ。2016年のコパ・アメリカ決勝後には「僕にとっての代表チームは終わった。できることはすべてした。チャンピオンになることができなかったのは辛い」とコメントを残している。ただ、同年に代表復帰を表明。ロシア杯を戦ったが、ベスト16に終わっている。

ゲルト・ミュラー
代表:ドイツ(西ドイツ)
代表引退時:28歳
西ドイツ代表として62試合に出場し、68ゴールとゴールを量産したミュラー。長年ワールドカップでのドイツ代表最多得点者として君臨してきた同選手だが、1974年の母国開催のW杯を優勝すると、代表引退を発表。

ポール・スコールズ
代表:イングランド
代表引退時:29歳
スコールズは利己主義的な選手が多い代表の中で、真のポテンシャルを発揮することができなかった。彼の代表でのキャリアは2004年のEURO後に突如として終わりを迎えた。

エリック・カントナ
代表:フランス
代表引退時:28歳
カントナは代表でのキャリアが短かった、もう1人のマンチェスター・ユナイテッドのレジェンドだ。代表でも多くの栄光を手にした彼だが、クリスタル・パレス戦で退場処分に激高し、カンフー・キックをお見舞いした事件を機に長期の出場停止処分を受けると、復帰した時には代表にはジネディーヌ・ジダンが。取って代わる形で居場所を失い、引退している。

アラン・シアラー
代表:イングランド
代表引退時:29歳
イングランドを代表する点取り屋のシアラーが22歳で代表デビューを果たした時に、長年にわたってチームを引っ張ることを多くの人が期待した。しかし、キャリアの中で度重なるケガに苦しまされ、EURO2000を最後に引退。多くの惜しむ声が寄せられた。

サミル・ナスリ
代表:フランス
代表引退時:27歳
2014年のブラジルW杯メンバーから漏れたナスリは代表からの引退を発表。引退時にフランスサッカー連盟とディディエ・デシャン監督を批判。ナスリを控えにまわすと批判を口にし、チームの輪を乱すという理由でメンバーから外れたとされている。

パウル・ブライトナー
代表:ドイツ(西ドイツ)
代表引退時:22歳
ブライトナーはドイツ国内で最も論争の多い選手の1人だ。1975年に個人的な問題を理由に突如として代表引退を表明。しかし、所属するレアル・マドリードではプレーの幅を広げながら活躍。1982年のスペインW杯を直前に代表復帰。賛否両論あったが、キャプテンとして準優勝に導いている。

ケビン=プリンス・ボアテング
代表:ガーナ
代表引退時:24歳
ドイツとガーナの2つの国籍を持っているボアテングはガーナを代表チームに選んだ。しかし、弟のジュローム・ボアテングがドイツ代表を選択していたため議論を呼んだ。その後も、ミヒャエル・バラックとのいざこざなどを理由にドイツ代表批判を繰り広げている。2011年に突如として代表からの引退を発表したボアテングだが、2013年に復帰した。

カリム・ベンゼマ
代表:フランス
代表引退時:27歳
2015年に性行為を撮影したビデオを利用して、マテュー・バルブエナを恐喝した容疑でフランス警察に逮捕されたベンゼマ。これが影響しフランスサッカー連盟から無期限の活動停止処分を受けている。2016年にこの処分は解除されたものの、1度も代表には呼ばれていない。表明こそしていないが、実質的に引退状態にあると言えるだろう。
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