ワールドカップ

悲願のW杯初出場、パナマ代表を知るための7つのキーポイント

初めて出場権を得たW杯でいきなりベルギー、イングランドという欧州の強豪と対戦することになるパナマ代表。番狂わせを狙う北中米の小国について、7つのキーポイントをご紹介しよう。


劇的な予選突破

ロシアW杯への予選最終節でパナマが出場権を得るには、コスタリカを下した上でアメリカが既に敗退の決まっていたトリニダード・トバゴに負ける必要があった。アメリカが1-2で敗れたのも大きな衝撃だったが、パナマのロマン・トーレスがコスタリカを相手に決勝点を決めたのは試合終了間際の88分だった。この劇的な2試合の結果によってパナマはW杯へのチケットを手にしている。


16試合で15失点の堅守

北中米でも強豪ではないパナマが16試合で15失点しか喫していないのは、驚異的な数字だ。5-4-1で自陣に深く引く戦術により、相手にとっては攻略の難しいチームとなっている。


ヒーローはロマン・トーレス

経験豊富な選手の揃うパナマの中でも一番のヒーローは、予選最終戦のコスタリカ戦で決勝点を奪ったロマン・トーレス。かつてはマンチェスター・ユナイテッドやスウォンジーが興味を示した同選手は、ノッティンガム・フォレストでトライアルに参加したこともある。現在はMLSのシアトル・サウンダーズの中心選手として活躍している。


W杯を知る監督

パナマのエルナン・ダリオ・ゴメス監督は、3ヶ国をW杯に導いた史上2人目の監督となった。1998年W杯ではコロンビア、2002年W杯ではエクアドルを本大会に導いたコロンビア人指揮官は、パナマに初の出場権をもたらしたことで16年ぶりにW杯に帰ってくる。最もモダンな監督ではないかもしれないが、国際舞台での豊富な経験は強敵と対戦するパナマにとって貴重なものとなるだろう。


経験豊富なチーム

パナマは小さな国だが、そのチームには監督以外にも経験豊富な選手が揃っている。代表で100試合以上に出場している選手は6人もおり、37歳のブラス・ペレスは118試合、MFのガブリエル・ゴメスはなんと144試合に出場している。


才能豊かな若手

経験豊富なベテランが多い中で、まだ代表で2試合しかプレーしていないのがホセ・ルイス・ロドリゲス。19歳の有望株は現在ベルギーのヘントのリザーブチームに所属し、コーチ陣から高く評価されている。


欧州組は5人だけ

パナマの23人の選手のうち、ヨーロッパでプレーする選手は5人しかいない。ベルギーのクラブに2人、ルーマニア、スペイン、スロバキアのクラブに1人ずつ所属しているが、1部リーグを活躍の場とするのはエリック・ダビスだけで、その他の欧州組はリザーブチームか2部リーグでプレーしている。またパナマ国内でプレーするのは週給約13万円のGKホセ・カルデロンを含め2人だけとなっている。