ジネディーヌ・ジダン監督の突然の辞任に揺れたフットボール界。前人未踏のチャンピオンズリーグ3連覇を達成したフランス人がベンチから去ったことにより、そのポストに誰が就任するのかに注目が集まっている。今回はその候補に挙げられそうな7人の指揮官を紹介する。
アントニオ・コンテ
現所属:チェルシー
オーナーであるロマン・アブラモビッチ氏との不仲を報じられているイタリア人指揮官は、来シーズンはチェルシーで指揮をとらないことが既定路線と言われている。ユベントスとチェルシーでの成功により、ビッグクラブでしっかりとタイトルを獲ること、そして大物選手と折り合いをつける方法を学んだコンテ。可能性は高くなさそうだが、就任すればその手腕を存分に発揮するはずだ。
マウリシオ・ポチェッティーノ
現所属:トッテナム・ホットスパー
今シーズンも無冠に終わったトッテナムだったが、プレミアリーグに所属するロンドンのクラブの中で最高の3位でフィニッシュ。チャンピオンズリーグでもマドリードとドルトムントを破り、あと一歩でユベントスを敗退に追い込むところまで迫った。エスパニョールやサウサンプトンでも着実にチームを作り上げる手腕は証明済みで、昨日トッテナムとの契約を2023年まで更新したとは言え、相手がマドリードとなれば何でも起こりうると考えた方がいい。
マッシミリアーノ・アッレグリ
現所属:ユベントス
ユベントスで前人未踏のクラブとしての7連覇を達成。コッパ・イタリアも4連覇を成し遂げた。毎シーズン主力が移籍したり怪我人に悩まされたりしながらも、プレーできる選手から最高のパフォーマンスを引き出し、“醜い試合でもポイントを獲る”ことでライバルとの差をつけてきた。様々な選手の可能性を発揮させることや、戦術的な引き出しの多さを考えると、選手主体でゲームモデルを組まなくてはならないマドリードのようなクラブには最適な監督かもしれない。
マウリツィオ・サッリ
現所属:フリー
あと一歩でユベントスの連覇を阻止するところまで迫ったナポリを作り上げた戦術家。「元銀行員」というユニークな経歴の持ち主は、チャンピオンズリーグのグループステージで対戦したマンチェスター・シティ指揮官ジョゼップ・グアルディオラ監督をも唸らせた。英語が堪能であるらしく、プレミアリーグ行きもうわさされているサッリだが、マドリードのリストに入っていてもおかしくはないだろう。ナポリで用いたスタイルは、どちらかと言えばライバルであるバルセロナのそれに近い。
アーセン・ベンゲル
現所属:フリー
言わずと知れたアーセナルのレジェンド。22年間率いた同クラブを今シーズン限りで退団。後任にはウナイ・エメリが選ばれた。それまで「つまらないアーセナル」と揶揄(やゆ)されていたチームのスタイルを変化させ、スタイリッシュで見るものを魅了するチームに変身させた。事実として資金が限られていたアーセナルとは違い、マドリードにおいてその面での心配は必要ない。日本にも縁のある名将がマドリードのベンチに座ることは果たしてあるか。
グティ
現所属:レアル・マドリード(フニベールA)
現在マドリードの下部組織であるフベニールA(U-19)で監督を務めているグティ。現役時代はジダンとともにプレーし、その天才的なパスセンスと端正な顔立ちで人気を集めた、最近ではスコットランドのクラブからの関心もうわさされるスペイン人だが、愛する古巣のトップチームの監督に就任できる機会はそうそうない。ジダンもトップチームで指揮を執る前にカスティージャ(Bチーム)の監督を務めていたことは注目すべきポイントだろう。
ヨアヒム・レーブ
現所属:ドイツ代表
ドイツ代表監督を10年以上務めるレーブは先日2022年までドイツサッカー協会との契約を更新した。自身もマドリードの監督に就任する可能性を真向から否定している。ワールドカップ連覇がかかったこのタイミングで、自身の去就問題によってチームに悪い影響を及ぼしたくないのが本音だろう。いずれにせよレーブがマドリードの監督に就任することになれば、発表はW杯後になるだろう。
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