ワールドカップ 代表チーム

パフォーマンスよりネームバリューを優先し、最強メンバーを選ばなかった日本代表

長友佑都

長友佑都 写真提供:Getty Images

ゴールキーパー

 ここには議論の余地はなく、ベストの3人が選ばれた。川島永嗣は(チームは降格したが)個人的にはフランスで安定したシーズンを送り、ガーナ戦のミスで多少立場に疑問がつくとはいえ、間違いなく日本のナンバー1であり続けてきた。中村航輔と東口順昭はまだ序列が下だが、Jリーグのその他のゴールキーパーを上回っている。柏レイソルの守護神は過去2年に渡って国内でベストの存在であり、川島の後継者の最有力候補だ。セービングを得意とする東口も、今季好調を保っている。

サイドバック

 酒井宏樹と長友佑都はライバルがいない状況で、このポジションに若い才能が育っていない点は不安が残るが、少なくともこの2人には信頼が置ける。酒井宏樹はキャリアのピークにあり、マルセイユで素晴らしい2シーズンを過ごした。彼は常に右サイドでプレーしてきたが、最近は左でもうまくプレーできることを証明している。長友はガラタサライでの半年間のレンタル移籍で調子を取り戻し、トルコリーグ優勝によって勢いに乗っている。両翼でプレーできる酒井高徳はどちらのサイドでもバックアップ第一候補だが、先発の2人には遠く及ばない。元々はミッドフィールダーの原口元気も右ウィングバックのオプションとしてテストされている。

センターバック

 世界最高のリーグのひとつでプレーし続ける吉田麻也は、今までの日本人センターバックが全く到達できなかったレベルにある。しかしそのアンタッチャブルな地位にも関わらず、最近の代表戦ではミスを犯している。対照的に槙野智章はヨーロッパで成功できず国内でも全ての人が称賛する存在ではないが、ファイティングスピリットでは誰にも負けないはずだ。ブラジル代表やベルギー代表との親善試合、昨年浦和レッズが優勝したACLでのパフォーマンスにより、ハリルホジッチ監督は彼に先発ポジションを与えた。それまでは昌子源が間違いなく国内最高のセンターバックだったが、2018年シーズンは現在まで素晴らしいプレーを披露しているとは言えず、必要以上にミスが多い。遠藤航は全てのポジションをカバーできるジョーカーだ。彼はクラブでは主に右サイドのセンターバックとしてプレーしてきたが、代表ではボランチやサイドバックもこなしている。植田直通はその能力よりもポテンシャルが評価される存在だ。現在はミスが多く、鹿島ディフェンスの弱点となっている。

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