日本時間7日に行われたプレミアリーグ第37節バーンリー戦は、アーセナルで22年間指揮を執ったアーセン・ベンゲル監督にとってエミレーツスタジアムでのラストゲームであった。試合後に行われたセレモニーの様子をご紹介しよう。
式典の第1部では、長年スタッフとしてともに働いたクラブOBボブ・ウィルソン氏がベンゲル氏を支持してくれたアーセナルのサポーターに感謝を表明。クラブの歴史に対するベンゲル氏の貢献に改めて敬意を表するコメントを発した。
写真は2003/2004シーズンには無敗のリーグ制覇も達成した際にクラブに贈られた記念の金のトロフィー。これは博物館に長年にわたって展示されていたが、クラブはベンゲル氏に贈呈することを決定。ボブ・ウィルソン氏とパット・ライス氏から監督に手渡された。
「最初の言葉は、良い友人であり戦友であった、アレックス・ファーガソン氏の回復に願いを込めて発したいと思います」。まずは5日に脳出血で緊急手術を受けたライバル・マンチェスター・ユナイテッドの元指揮官アレックス・ファーガソン氏について言及した。
「なんといっても22年間という長い時間を共に過ごせたこと、皆様に感謝したいと思います。私はこれが簡単ではないことを知っています。もう一度、私の人生の重要な存在であることに感謝します。またすぐにあなたに会えることを願っています。」
スピーチを終えた後、ベンゲル氏とアーセナルの選手らはサポーターへ感謝の意を表するため、エミレーツ・スタジアムの外周をゆっくり歩いた。試合終了後、ほとんどすべての観客が、68歳の偉大な指揮官に敬意と感謝の気持ちを示すためにスタンドに残っていた。
ベンゲル氏は北側スタンドで立ち止まった。彼はスタンドで見つけた小さなファンにメダルを授与した。
ベンゲル監督の別れの日、フレドリック・ユングベリ、ロベール・ピレス、ソル・キャンベル、アレックス・スコット、ビック・エイカー、エマニュエル・プティなどアーセナルの黄金期を支えた選手は、かつての恩師のためにエミレーツスタジアムに訪れていた。
しかし、ティエリ・アンリはその場に不在であったため、アーセナルファンの一部の間で波紋が広がった。だが、アンリはマンチェスター・シティのエティハド・スタジアムでイギリス放送局の解説の仕事が入っていたようだ。
バーンリーと5回目の対戦した試合は、ベンゲル監督にとってアーセナルでの1199試合目であった。通算成績は694勝、261引き分け、244敗。勝率約57%を記録している。
ハイバリー、ウェンブリー、エミレーツスタジアムと移り行く時代の中で常にベンゲル監督の存在があった。
エミレーツスタジアムで暖かくエモーショナルな雰囲気の中で、ロンドンの一角はバナーで「染められて」おり、サポーターからのベンゲル監督への感謝の気持ちが伝わってくる。
アーセナルのほぼすべてのファンは、フランスの戦術家に感謝の意を表し、「#MerciArsène」のメッセージを送っている。
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