海外日本人選手

スペインと日本と自分自身と。鈴木大輔のホントのこと 第1回

鈴木大輔

鈴木大輔とヒムナスティック・タラゴナの選手たち 写真提供:鈴木大輔Instagram

FT:実際に、チームメイトにどういう教育を受けてきたのか、聞いたことはありますか?

鈴木:例えば、どういう流れでプロになったのかについて話すときはありますね。プロに上がるまでに、すでにカテゴリー下げたり、上の世代に飛び級したりってなかなか日本じゃないじゃないですか。

FT:はい、そうですね。

鈴木:今であれば、久保(建英)選手がカテゴリー上げてプレーしていますけれど、スペインではそういうことが普通にあります。試合の出場時間を求めてカテゴリーを下げなきゃいけない、という逆のことも含めて。

出場機会をもとめるって、学生の時にはなかなかできないと思うんですよ。多分親も言っていると思うし、やっぱり選手たちは自分に自信がずっとあります。

FT:たしかに日本で部活動に所属している学生には、あまりできないことですよね。

鈴木:自分が試合に出られる状態にあるんだから、出られる環境にいなきゃいけないっていう。そういう文化は根付いてるんじゃないかなって思いますよね。それが主体的にプレーすることにもつながっていると思います。

幼い頃から、自分がどれだけプレーできるかっていうところを考えてるんですよね。試合出れないんだったら監督に直接話しに行くとか。

FT:監督に直接ですか。

鈴木:選手と話したことがあるんですけど、例えば、累積かなんかでスタメンのサイドバックの選手が出られなかった時に、サブのサイドバックが出してもらえなかったと。じゃあ自分は3番手なのか4番手なのか、直接監督に聞きに行ってる選手がいたりとか。

たぶん幼い頃からそういうことをやっているので、彼らはそれが当たり前だと思っているんだと思います。

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