著者:チアゴ・ボンテンポ(翻訳者:土屋一平)
Jリーグ最高の外国人ストライカーのひとりを有し、ディフェンスとミッドフィールドには代表クラスの選手が在籍する。そして何人かは、サムライブルーのユニフォームを着た経験を持つ。鹿島アントラーズについて話しているのではない。FC東京でもないし、他の有力なクラブの話でもない。このコラムのトピックはサガン鳥栖だ。注目をあびることが少ないものの、J1昇格時から私たちを驚かせ続けるクラブだ。
サガン鳥栖は現在、2勝2敗1分けで6位につけており、清水エスパルスに並ぶJリーグで最も効果的な攻撃陣を有している(5試合で8ゴール)。青とピンクのチームは第5節で最も印象的なパフォーマンスを披露したチームだった。2-0のビハインドから、アディッショナタイムに驚異的な追い上げを見せ、名古屋グランパスに勝利を収めた。マッシモ・フィッカデンティ監督が起用した、今シーズンの主要な“武器”が結果を出した試合だった。コロンビア人のスター選手ビクトル・イバルボが素晴らしいパフォーマンスを披露し、権田修一や吉田豊、高橋秀人、原川力、小野裕二、そして田川亨介がいいプレーを見せた。
イバルボはマン・オブ・ザ・マッチに相応しいパフォーマンスで、ゴールとアシストだけでなく、日本では類を見ない抜群のキープ力を発揮した。能力を示すことができず、昨シーズンには放出されかけたイバルボだったが、豊田陽平が務めていたエースの座を完全に自分のものにした。
もうひとり、吉田豊について触れなければいけない。ロンドン五輪世代の左サイドバックは、清水エスパルス時代にはインパクトを残すことができなかった。しかし鳥栖に移籍してからは、日本でもっとも信頼できるサイドバックに成長している。彼のクロスとビルドアップ能力は平均を上回っているが、彼の一番の特徴は守備能力の高さにある。車谷紳太郎や宇賀神友弥、初瀬亮や室谷成が代表チームに招集されるのであれば、吉田にチャンスを与えない理由はないだろう。彼は間違いなくこの選手たちの中で最低の選手ではない。原川力も日本代表になるポテンシャルを秘めた選手だ。しかし彼のポジションは非常に層が厚く、決して容易ではない。
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