豊川が今後クラブにとって重要な存在なるかについて尋ねると、リズ氏は「それはまだ分からない」と答えた。しかし彼を取り巻く空気が一変したことは間違いない。
「クラブを1部残留に導くことで彼はオイペンに最高の贈り物をくれたから、忘れられることはないよ。今後のプレーオフでもプレーするチャンスがあるだろうし、みんな先発で見てみたいと思っている。毎週17分間でのハットトリックは期待できないことは分かっているけどね(笑)」
最終節の活躍はでき過ぎだとしても、豊川は限られた時間で最高のインパクトを残した。来季以降さらにチームに順応していけば、出場機会を増やしコンスタントに結果を残していくことも十分に可能なはずだ。奇跡のヒーローから、チームの中心選手へ。そしてその先には日本代表の久保裕也と森岡亮太が同じベルギーの地で手にしたような、大きな成功が待っているかもしれない。決して簡単な道のりではないが、不可能などないということは彼自身が既に証明している。
著者:マリオ・カワタ
ドイツ在住のフットボールトライブライター。Twitter:@Mario_GCC
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