日本時間16日に行われたヨーロッパリーグ決勝トーナメント2回戦2nd レグ レッドブル・ザルツブルク対ボルシア・ドルトムント。
今回は試合における両チームのマン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)、ザ・ハードワーカー(THW)、モースト・ディサポインティング・プレーヤー(MDP)を選出し、両監督とレフェリーについての分析、評価をする。
ザルツブルクMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):アンドレ・ラマーリョ
闘志あふれるプレーでディフェンスを統率した。身体的な強さ、機を見たインターセプトに加え、相手カウンターの芽を摘むなど大きな存在感を見せた。
ザルツブルクTHW(ザ・ハード・ワーカー):アンドレアス・ウルマー
前半は主に守備に専念し、見事なタックルでボールを奪いカウンターを演出する場面もあった。後半はオーバーラップから2度自らシュートを放つなど、最後まで運動量は落ちなかった。
ザルツブルクMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):該当者なし
ドルトムントMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):ロマン・ビュルキ
5セーブを記録。そのうち3つは前半に記録したものであり、どれも決定的なものだった。彼がいなければ、ドルトムントはもっとみじめな敗退になっていただろう。
ドルトムントTHW(ザ・ハード・ワーカー):ダン=アクセル・ザガドゥ
ペアを組んだパパスタソプーロスの、酷いパフォーマンスの影響を最も受けたひとり。序盤こそ相手の勢いに浮足立ったが、その中で最善の対応ができていた。
ドルトムントMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):マルコ・ロイス
彼の姿は見えなかった。ボールを触る機会さえほとんどなく見せ場が作れなかった。前半でベンチに退いたのは、けが予防のためか。
ザルツブルク監督:マルコ・ローズ
1stレグではフラットだった中盤をひし形に変更。トップ下で起用されたシュラーガーを中心に前線から積極的にプレスを仕掛け、コンパクトで組織的な守備によりドルトムントを苦しめた。特に前半はドルトムントをほぼノーチャンスに抑え、1stレグを上回る出来だった。運動量の落ちた後半こそチャンスを作られたが、ほぼ思い通りの試合だったと言えるだろう。前半から再三あったチャンスを決めきれていれば、更に理想的だった。
ドルトムント監督:ペーター・シュテーガー
伏兵に敗北しEL敗退という結果になった。しかし彼にとっては狙い通りかもしれない。ドルトムントにとって最も重要なことは、リーグ戦で4位以内に入って来季のチャンピオンズリーグ出場権を獲得することだ。ロイスとマリオ・ゲッツェを前半のみの出場にとどめたのも、リーグ戦にコンディションを合わせるためだろう。さらに二人と交代で出場した、アレクサンデル・イサクとマクシミリアン・フィリップが、ともに印象的な活躍を見せたことも今後に向けて好材料だ。しかしこの試合に関して言及すれば、ゴンサロ・カストロとマフムド・ダフードのコンビは失敗だったと言っていい。リスクマネジメントがおろそかだった。
主審:ブノワ・バスティアン
メリハリの利いたレフェリングで試合を締めた。攻守が目まぐるしく替わる試合で、体力的にも厳しかったはずだ。ザルツブルクの選手たちのプレッシングに引っ張られる形で、荒れた試合になりえたがしっかりコントロールした。
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