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宇佐美は遂にドイツでブレイクを果たせるのか。監督が明かしたゴールより重要な条件

デュッセルドルフのフリートヘルム・フンケル監督 写真提供:Getty Images

 しかし、フンケル監督は言う。「私は長い間辛抱する。希望を捨てることはないよ。私たちは彼に要求し続ける」

 実はフンケル監督は、日本人選手との関係が深い。アイントラハト・フランクフルトで高原直泰と稲本潤一、ボーフムで乾貴士、1860ミュンヘンでは大迫勇也を指導している。それも偶然ではなく、彼らの獲得を希望してクラブに連れてきたのは監督自身だ。宇佐美も例外ではない。だからこそ、問題の解決に長期的に取り組む覚悟を示している。

 途中出場だったフュルト戦の翌週、宇佐美は今季5度目の先発の機会を与えられた。2試合連続となるゴール以外にもチームの2点目を絶妙のクロスでアシストし、チーム最多のドリブルとクロスを記録するなど、宇佐美は躍動した。なにより今季初のフル出場という結果が、それを物語っている。続くザンクトパウリ戦でも先発起用され、またしてもゴールとCKからのアシストで期待に応えた。

 果たして宇佐美のここ3試合での活躍は、遂に訪れたブレイクの始まりなのだろうか。それはおそらく、今季の残り9試合が明らかにするだろう。もし練習でのパフォーマンスが低下するようなことがあれば、フンケル監督は再び宇佐美をベンチに戻すはずだ。逆にこのままレギュラーポジションを掴むようであれば、それは何かが変わったことを意味している。

 そして今の宇佐美には彼の問題を理解し、時間を掛けてでもそれを改善する心構えを見せる監督、原口元気をはじめ日本人選手の多く所属するクラブ、そして日本の食料品から雑貨までが難なく手に入るホームタウンが揃っている。もし彼がドイツでブレイクを果たせる環境があるとすれば、それはデュッセルドルフ以外にないのではないだろうか。

著者:マリオ・カワタ

ドイツ在住のフットボールトライブライター。Twitter:@Mario_GCC

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