著者:マリオ・カワタ
フォルトゥナ・デュッセルドルフの宇佐美貴史が、3試合連続でゴールを決めている。特に3週間前のフュルト戦と先週のザンクトパウリ戦では、ボールをワンタッチで完璧にコントロールし素早くシュートを叩き込む技術と判断力を見せた。ガンバ大阪でゴールを量産した姿を知る日本のサッカーファンにとっては、これ自体は驚くべきことではないだろう。相手を置き去りにするドリブル、正確なフィニッシュといった宇佐美の能力はJリーグで証明されている。
しかしブンデスリーガ2部での3試合連続ゴールが、現在までに宇佐美がドイツで残した最大の功績なのも事実だ。バイエルン・ミュンヘンで1年プレーした後に加入したホッフェンハイムでは20試合で2得点、日本での3年半を経た後の再挑戦先であるアウクスブルクでは昨季11試合無得点に終わっている。そして今季出場機会を求める形で移籍した2部リーグでも、期待に反してレギュラーの座は与えられなかった。
デュッセルドルフでの幸先は良かった。デビュー戦となった昨年9月のウニオン・ベルリン戦では、途中出場からわずか10分後に巧みなボレーシュートで貴重な同点ゴールを決めている。さらに初先発となった第8節でも、こぼれ球を豪快にゴール右隅に突き刺して2ゴール目を記録した。この時点での成績は3試合2得点。チーム合流から日が浅いことを考えても、新たな環境に慣れるにつれてレギュラーポジションを確保し、安定した活躍を見せるのは難しくないかに思われた。
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