
私は単にバイエルン以外のストーリーに価値を見出し、彼らの重要性を認識することを学んだだけかもしれない。バイエルンを除外すれば、ブンデスリーガ順位表の上半分が違って見える。欧州でも最も混戦で、エキサイティングなリーグのひとつだ。もしかしたら一番エキサイティングかもしれない。2位から10位は勝ち点7の間に収まり、力の差が小さい。
シーズンの行方は全く分からない。チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグの出場権を得るチームも決まっていない。今シーズン2位になるのはどのクラブだろうか。これは今ドイツで最も興味深い疑問だ。私の見解では、この質問の存在はドイツにおけるサッカーのレベルの凡庸性ではなく、その高さを示すものだ。また毎シーズン新しいサプライズや選手の登場があるリーグの質にも気付かされる。
マリウス・ボルフ、セバスティアン・ハラー、ティモシー・チャンドラーと共にアイントラハト・フランクフルトが上位に進出すると誰が予想できただろうか。それにカイウビー、フィリップ・マックス、ミヒャエル・グレゴリッチュ、アルフレズ・フィンボガソンのいるアウクスブルクも。ドメニコ・テデスコ監督の下でのシャルケの再生。
ドルトムントの上昇と下降、再上昇。ライプツィヒは昨季ほどの強さを見せていないが、それでも2位に立っている。そしてハイコ・ヘルリッヒ監督とジャマイカの新星レオン・ベイリーがけん引するバイヤー・レバークーゼンの復活。これらのチームは今季、平等にミステリアスで注目に値する。勝負の行方は全く決まっていない。彼らのストーリーはどれも興味深く、バイエルンを忘れるのは簡単だ(バイエルンのリーグでの結果は11月にはほぼ決まってしまった)。
今季バイエルンのいない世界を想像するのは難しくない。あなたが考えるよりずっと簡単だ。これはバイエルンのおかげでもあり、興味深いことに彼ら自身がブンデスリーガでの存在の重要性を薄めているとも言える。過去6シーズンの他を寄せ付けない成功によって、意図せずにドイツ国内の関心を失っているからだ。バイエルンは終わりのない国内での圧倒的な成績に、悪影響があるかもしれないと認識するべきだ。
バイエルンなんて、どうでもいい。彼らなしのブンデスリーガは、素晴らしいリーグなのだから。
著者:Travis Timmons
主にブンデスリーガの情報を執筆しているアメリカ在住フリーランスライター。
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