ブンデスリーガ ボルシア・ドルトムント

ドルトムント天国から地獄へ…前半戦総括。指揮官交代で再浮上へ

UEFAチャンピオンズリーグ・トッテナム戦 写真提供:Getty Images

 UEFAチャンピオンズリーグのトッテナム戦とレアル・マドリード戦では、相手のレベル高い選手達によって、ドルトムントの高いディフェンスラインが露わにされた。するとブンデスリーガのチームらは、ドルトムントのリスクある戦術を有効に利用する方法を分析しはじめたのである。第8節、ホームでのRBライブツィヒ戦3-2の敗北が、ドルトムントの目覚ましいスタートダッシュの終点となった。しかし、ここからどうなるか予想できた者はあまりいなかった。

 第9節のアイントラハト・フランクフルト戦では、2-0のリードを2-2の引き分けに持ち込まれた。続くアウェーのハノーファー戦は、4-2での敗北は打撃となった。この時、ハノーファーによるカウンター攻撃や簡単にドルトムントのバックラインを破る様は、警鐘を鳴らしていたのだ。しかしボス監督には聞こえていないようだった。

 ホームで行われたデア・クラシカー(ドイツ版クラシコ)では、バイエルンに3-1で敗北し、決定的な差をつけられた。2部から昇進してきたシュトゥットガルト戦でも敗北し、最低順位を更新。次のレイファダービー(シャルケとドルトムントの試合)こそは、ぐらついたシーズンに弾みをつけるだろうか?4-0でリードした試合前半まではそうだった。しかし、相手シャルケはこの筋書きを読んでおらず、目覚ましい反撃を演出。試合94分に同点にまで持ち込まれた。

 第15節、べルダー・ブレーメンでの痛ましい2-1の敗北は、再浮上を叶わないものにした。ドルトムントは順位を8位に下げ、5ポイントの差をつけていたバイエルンには13ポイントの差で返された。これを受けてボス監督は適法に解任された。

 驚いたことに、元ケルンのペーター・シュテーガー監督がシーズン終了までの契約で後任となった。同監督は“即時のマジック”で就任後最初の2試合を勝利に導いた。第16節マインツ戦と、第17節ホッフェンハイム戦である。

 前半戦はドルトムントにとって相当な混乱体験となった。

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