セリエA ミラン

ガットゥーゾ監督、初陣で格下にまさかのドロー。ベネベントがGKの劇的同点弾で開幕連敗止める

 

 セリエA第15節が3日に行われ、ベネベントとミランがベネベントホームのスタディオ・チーロ・ヴィゴリートで激突した。試合は2-2の引き分けに終わっている。

 ジェンナーロ・ガットゥトーゾ監督の初陣となったこの試合。ミランとしては、ここまで全敗と最下位のベネベントが相手なだけに勝利が絶対条件、さらにはガットゥトーゾ監督が次につなげやすい内容を見せることが求められた。

 3-4-3を採用しこの一戦に臨んだガットゥトーゾ監督。やはりミランが試合のペースを握る。ベネベントのプレッシングにはあまり意図が感じられず、ミランとしてはボールを回しやすい序盤となった。ミランは試合開始直後から積極的にゴールを狙っていく。11分には相手のミスに乗じてエリア内左でGKと1対1を作り出したが、カリニッチは枠を捉えることができない。

 前任者であるビンツェンツォ・モンテッラ氏のサッカーに比べて、直接的に攻撃につなげようとする意志をミランからは感じられた。左右に揺さぶるモンテッラ氏のサッカーの中で、十分にフィード力を発揮できなかったレオナルド・ボヌッチが、より生きるような攻撃に変わろうとしているのだろうか。

 20分、ベネベントがチャンスを作る。しかし、ゴールの右を通過してしまう。その後、ミランに何度となく押し込まれていたベネベントだが、ブロックを敷いたディフェンスでは集中力の高さを発揮し20分過ぎころからは、カウンターのチャンスを作り始める。

 32分、ベネベントが決定機を作り出す。右サイドでロングボールから抜け出したダレッサンドロがクロスを供給。ファーサイドに走りこんでいたパリジーニがフリーでヘディング。しかし、枠を捉えることは出来なかった。このチャンスシーンをきっかけにベネベントがペースをつかみ始める。

 しかし、ミランが泥臭いプレーで流れを引き戻す。37分、スローインからエリア内で粘ったケシエがクロスを供給。ややボールは流れるが、ボナベントゥーラがヘディングで折り返すと、エリア内中央でカリニッチがDFと競り合う。そのこぼれ球を再びボナベントゥーラがヘディングで押し込み、先制に成功する。敗戦が許されないベネベント戦のプレッシャーを和らげる得点となった。逆にベネベントにとっては開幕連敗記録の更新に近づく失点となってしまった。

 前半はこのまま1-0でミランがリードを保ち、ハーフタイムに突入する。前半はスソとボナベントゥーラが中央でプレーする回数が多かったが、カリニッチがボールを収められない場面が目立った。

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