セリエA ナポリ

ナポリファン困惑。FW陣の2選手が南伊差別の極右政党リーダーとセルフィー

 現在首位のナポリは1日のセリエA第15節で昨シーズンの王者ユベントスと対戦し0-1で敗れている。優勝争いに弾みをつけたかっただけにファンの落胆は大きい。しかしこの試合前にもナポリファンを困惑させるエピソードがあった。1日、イタリア紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が報じた。

 イタリアは長い歴史、そしてその地域によって代わる“超”多様な文化性が魅力的な素晴らしい国だ。しかし現在の領土に近い範囲での統一は1861年のイタリア王国成立からであり、その多様性ゆえからか各地域同士で様々な確執がある。大きな範囲で見ると南イタリアと北イタリアの確執は深い。そしてそれは政治面においても顕著だ。

 極右政党であるレガ・ノルド、いわゆる北部同盟のリーダーであるマッテオ・サルビー二氏は移民に対する人種差別的発言そして南イタリアに対する差別的発言から南イタリアで最も憎まれている人物のひとりだ。特に同氏はナポリ市民に対しての差別的発言をくりかえしてきた。

 その同氏とナポリFW陣の二人、イタリア代表のロレンツォ・インシー二ェとスペイン代表のホセ・カジェホンが共にセルフィーを撮りナポリファンたちを困惑させていた。この件に関してナポリはクラブ公式のtwitterで言明している。

 それによると同氏は今までの発言を謝罪するために同チームとの会談を望んだとのことだ。これに対してナポリ側はその謝罪の内容を聞くためだけに“礼儀”としてその要請を受けたとした。そして同氏を許したわけではないとしている。しかし同氏はミランファンであり、今までの差別的な発言もある。ファンの多数はその説明に納得していないようだ。