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17/18プレミア優勝はどこだ。英国人ニール・ハンフリーズによるビッグ6の戦力分析

王者チェルシーも戦力は万全とはいえない 写真提供:Getty Images

 ライバルチームたちの補強を考えると、チェルシーの補強は十分とは言えない。アントニオ・コンテ監督のチェルシーは放出選手の穴埋めしか行っていない。

 モラタはアトレティコ・マドリードに復帰する予定のジエゴ・コスタ、ドイツ人ディフェンダーのアントニオ・リュディガーはジョン・テリー、素晴らしい守備的MFのティエムエ・バカヨコはマティッチの代役として、それぞれ獲得された選手である。

 カギを握るこれらの3選手はチェルシーにとって、補強と言うよりも、放出の可能性のある選手たちの代役として獲得された選手たちである。チェルシーが昨シーズンほど強力なチームでないと考える人も多いだろう。彼らはさらに別のセンターバックと、モラタのバックアップとなる、ストライカーを必要としている。

 しかし、本当に厳しい状況に置かれているのは、アーセナル、トッテナム、リバプールだろう。リバプールは、スティーブン・ジェラードの穴を長期的に埋めるべく、ローマより攻撃的MFモハメド・サラーを獲得したが、他の選手の加入はないままである。今シーズン、リバプールが重要視しているのは、トッテナムのような新スタジアムの建設であり、結果的に選手の獲得よりも売却の方が優先されてしまっている。

 昨シーズン2位のトッテナムは、ウォーカーを1500万ポンド(約22億円)で放出したのみで、選手の獲得はしていない。もし守備的な選手の獲得がないままであれば、クラブは危機的な状況に陥ることになるかもしれない。彼らはプレミアリーグトップクラスのデレ・アリとハリー・ケインの2選手を抱えているが、マウリシオ・ポチェッティーノ監督は守備的な選手たちを獲得しなければ、今シーズン苦しむことになるだろう。

 アーセナルについては、アーセン・ベンゲル監督はアレクサンドル・ラカゼットという強力なセンターフォワードを手に入れたが、ここまでのプレシーズンのパフォーマンスは期待にそぐわないものであり、その能力を証明する余地がまだまだ残されている。最大のチャレンジは、ラカゼットとリーグ屈指の驚異的なコンビとなり得るアレクシス・サンチェスを残留させることである。サンチェスが残留しなかった場合、アーセナルは昨シーズンよりも戦力ダウンすることが否めず、少なくとも、センターバックを始めとする守備的な選手たちを獲得する必要があるだろう。

 現在の移籍状況を見る限り、トッテナム、アーセナル、リバプールは厳しい状況となっている。また、放出選手の代役のみを加入させたチェルシーもそうである。マンチェスターの2チームのみが今夏の移籍市場で頭一つ抜け出している。ユナイテッドがマティッチを獲得することが出来れば、リーグ優勝の大本命となるだろう。

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