エバートンがルーニーを獲得した本当の理由
エバートンは大きなビジョンを持っている。単に来シーズン、数シーズン先を考えているというわけではなく、彼の引退後まで考えているのだ。
エバートンは新オーナーと新チームを迎え、新スタジアム建設まで計画している。オーナーはその野心を隠すことなく、世界的なチームとなることを目標としていると公言している。地元出身のヒーローであるルーニー以外に誰がクラブの世界的なアンバサダーを務めることができるのだろうか。彼の名はリバプールから遠く離れた東京まで、世界中に知れ渡っている。
彼らは今シーズン、もしくは2シーズンだけのために彼を復帰させたわけではない。いわば、生涯契約のようなものだ。ルーニーは、たとえ彼らが地元出身ではなく、ユナイテッドの血が流れていない選手たちであったとしても、ジョージ・ベスト、ボビー・チャールトン、デニス・ロー、エリック・カントナ、92年組といったユナイテッドのレジェンドたちのような扱いを受けることはない。それだけにエバートンの世界的なアンバサダーにふさわしい人物だと言えるのだ。
ルーニーもオールド・トラッフォードに身体を捧げていたという点では、ユナイテッドのレジェンドだったかもしれないが、心は常にグディソン・パークにあった。秘密ではあるが、それは誰もが認めている。今週、ルーニーは13年間に渡り、彼は子どもたちとエバートンのパジャマを着て、寝ていたことを明かしている。彼は常にエバートンの少年であり続け、古巣復帰に値する選手であった。中国やアメリカからの巨額のオファーを受けるのではなく、愛する古巣へ戻ってきたのだ。
彼はユーティリティな選手として、エバートンへの復帰を果たした。毎試合出場というわけにはいかないかもしれないが、彼は必要とされるときにチームのために全力を尽くすだろう。何より、彼にはエバートンの血が流れており、クラブの世界的なアンバサダーとなるために帰ってきたのだ。そういった点でも、彼は尊敬されるべき選手である。
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