堅守速攻の波は日本にも押し寄せるか

サンフレッチェ広島とベガルタ仙台は、浦和と同様の平均ボール支配率(どちらも54%)だが、うまくいっていない例だ。明らかなことかもしれないが、新たな取り組みは効率なしに良い結果に繋がらない。一方、横浜FM(49%)と磐田(44%)はリアクションサッカーで上位の方につけている。横浜FMはホームで行われた対広島戦で終了間際に同点を許してしまったものの、磐田は現在5連勝のうち4試合無失点と快勝を続けている。
川崎Fは、この法則の例外だ。平均ボール支配率は56%と高いが、守備を損なうことなく魅力的で攻撃的で効率的なサッカーをすることは可能であることを鬼木達新監督が示している。鬼木監督は風間八宏監督時代の主な問題点であった守備の脆さを修正した。
さらにサガン鳥栖との試合で見られたように、前半で2ゴールを許し後方守備陣が機能しない時にさえ、FW小林悠と仲間たちはレパートリーを発揮し立ち直り能力の高さをみせた。ベストアメニティスタジアムで鳥栖が得点を許したのは、今季8試合でわずか5回だ。川崎Fは6分間隔で3得点を挙げた。これで3位に昇り、確実にトップ争いに足を踏み入れるだろう。
リアクションサッカーは世界的な動向だ。アジアではイランが成功例である。他には、ジョゼ・モウリーニョ監督(マンチェスター・ユナイテッド)、カルロ・アンチェロッティ監督(バイエルン・ミュンヘン)、ディエゴ・シメオネ監督(アトレティコ・マドリード)、チッチ監督(ブラジル代表)などがこの戦術で大きな成果を収めてきた。FIFAコンフェデレーションズカップ決勝でチリに勝利したドイツさえも、同様のプレースタイルをみせている。最高のサッカーではないが、最も効率的なサッカーをするチームだ。
しかし日本代表チームは反対の方向に進んでいる。ヴァヒド・ハリルホジッチ監督は積極姿勢の試合に熟達しているが、チームは格下相手に対してそのスタイルを行使することに未だ苦労している。2018FIFAワールドカップへ進む過程で理想的なバランスを見つけるには、リアクションサッカーの要素を少し取り入れることも助けになる可能性として考えられるだろう。
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