7年連続スクデット獲得、4年連続国内2冠とユベントスの絶対的な支配が続くセリエA。王者は今夏クリスティアーノ・ロナウドを獲得し、更に評価を高めている。果たして新シーズンのイタリアサッカーの勢力図はどう変化するのか、強豪クラブとリーグ全体の現状をスペイン紙『マルカ』の記事を基にまとめた。
絶対的な優勝候補
ユベントスは今夏の移籍市場で最大のトピックとも言える、C・ロナウドの獲得を実現した。これでジャンルイジ・ブッフォンに代わる新たなクラブの顔を手に入れたことになり、優勝候補筆頭の立場は変わらない。今後も数人の選手の入れ替わりが予想されるが、国内2冠の継続に加えて悲願のチャンピオンズリーグ優勝が現実的な目標になる。
新生インテル
ルチアーノ・スパレッティ率いるインテルは昨季を4位で終え、6年ぶりのチャンピオンズリーグ出場権を得た。今夏はラジャ・ナインゴラン、ラウタロ・マルティネス、ステファン・デ・フライらを獲得する大型補強で、完全復活へさらに一歩近づこうとしている。
主力放出が続くローマ
昨季3位のローマは、今夏も主力選手を入れ替えることになった。ナインゴランはインテルへ、守護神アリソン・ベッカーはリバプールへの移籍が決定。一方でパリ・サンジェルマンからハビエル・パストーレ、アヤックスからはパトリック・クライファートの息子であるジャスティン・クライファートを獲得している。アリソンの売却には批判的なサポーターも多いが、敏腕で知られるモンチSDは自身の強化策に自信を示している。
新体制で優勝を目指すナポリ
昨季はあと一歩に迫りながら実現できなかった悲願のスクデット獲得を目指し、マウリツィオ・サッリの後任としてカルロ・アンチェロッティを新指揮官に迎えた。チェルシーに移籍したジョルジーニョの後釜には、ベティスからファビアン・ルイスを獲得している。
逆転でEL出場を手にしたミラン
ファイナンシャル・フェアプレーの違反によりUEFAヨーロッパリーグ出場権はく奪の処分が下される予定だったミランだが、スポーツ仲裁裁判所はこの処分を取り消す判決を下した。これによりジェンナーロ・ガットゥーゾ監督のもとで復活の兆しを見せるクラブは、大きなダメージを免れた。
プロビンチャのトラブル
キエーボには不正会計、セリエA復帰を果たしたパルマには八百長の疑いが浮上し、最悪の場合降格の処分が下される可能性がある。また、かつて長友佑都が所属したチェゼーナは、破産によりセリエDからの再出発を余儀なくされている。
プレミアリーグに次ぐ補強金額
補強に大金をつぎ込んでいるのはユベントスだけではない。セリエAの補強金額の合計はプレミアリーグに次ぐ欧州2位で、既に昨年の8億3300万ユーロ(約1088億円)に匹敵する8億3000万ユーロ(約1084億円)が費やされた。その4分の1に当たる2億2200万ユーロ(約290億円)はユベントスが使っている。
ユベントスのシーズンチケットは完売
セリエAの昨季の平均観客動員数は2万4784人で、スタジアムの収容率は64.84%となっている。しかしユベントスはC・ロナウド効果もあり、約3万枚のシーズンチケットを既に完売したと発表した。
リーガに匹敵するゴール数
一般的に守備的なイメージのあるセリエAだが、昨季の1試合平均得点数は2.68でリーガの2.69とほぼ同じだ。得点王のチーロ・インモービレを擁する5位のラツィオが最多の89得点、ユベントスは86得点を記録している。
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