
開幕戦の試合前にスピーチを行うウラジーミル・プーチン大統領 写真提供:GettyImages
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領ワールドカップ・ロシア大会を機に欧米諸国との関係改善を図りたいと考えているようだ。15日、アメリカ紙『ワシントンポスト』がこれを伝えている。
ロシアはここ数年に渡り、ウクライナのクリミア半島への軍事侵攻やシリア政府への軍事支援を行うなど国際社会において孤立を深めているという見方が広まっている。またロシアW杯前には3月に行われたフランスとの親善試合でマンチェスター・ユナイテッドのMFポール・ポグバをはじめ数名の選手に対して人種差別行為が行われるなど、ソビエト連邦の体制崩壊後初となるワールドカップのロシア開催に対して不安の声が挙がっていた。
周囲からの厳しい視線を向けられる中、ロシアW杯は日本時間14日深夜に開催国ロシアとサウジアラビアとの一戦で開幕し、ロシアは大量5得点で勝利を収めている。また満員の中、モスクワのルジニキ・スタジアムで行われたこの開幕戦では試合前にプーチン大統領がスピーチを行っているが、「最初に我々はロシアが世界全体に対して“開かれた”国であることを示さなければならない。言語やイデオロギー、信仰に支配されない団結こそがフットボールの力である」とコメント。ロシアW杯がスポーツに限らず、国際社会に対して好影響を及ぼすと確信しているようだ。
政治面で西側諸国と衝突することの多かったロシアだが、果たしてこのワールドカップで何も問題を起こすことなく、政治面にて関係改善を図ることはできるのだろうか。
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