Jリーグ 北海道コンサドーレ札幌

菅大輝・駒井善成ら契約満了…J2降格・札幌に不満相次ぐ。幹部交代論も

菅大輝 写真:Getty Images

 J2降格の北海道コンサドーレ札幌は、すでにミハイロ・ペトロヴィッチ監督が2024シーズン限りで退任することが決定。大和ハウスプレミストドーム(旧札幌ドーム)での今季最終戦(対柏レイソル)の前日には、FW菅大輝、MF駒井善成、GK阿波加俊太、MF小林祐希の退団が公式発表されたが、菅や駒井といった主力選手の契約満了を巡って様々な憶測や意見が飛び交っている。

 以前もMF金子拓郎やMF高嶺朋樹といった主力選手の流出が相次いでいた札幌。今季は序盤からJ1残留争いを強いられ、一時は最下位に低迷。シーズン途中にFWジョルディ・サンチェスなど外国籍選手を次々と獲得したとはいえ、序盤の失速が最後まで響き、J1第37節サンフレッチェ広島戦の前日(11月30日)にJ2降格が決まった。

 今季限りでチームを去る4選手の中で、特に駒井と菅はペトロヴィッチ監督から重宝されていた。駒井は浦和レッズ時代から師弟関係だったこともあり、札幌加入1年目の2018シーズンから主力選手として活躍。今季もリーグ戦35試合に出場、プレータイムはフィールドプレーヤー最長の3091分だった。

 また菅は札幌の下部組織出身。四方田修平氏からペトロヴィッチ氏への監督交代後から序列を上げると、今季もリーグ戦31試合でスタメン出場。OB河合竜二が着用していた背番号「4」を引き継ぐなど、札幌のバンディエラになり得る存在として期待を寄せられていた。

 菅と駒井の退団発表に落胆するファン・サポーターも多い中、一部からは「コンサドーレは何を考えているのか」「駒井と菅は手放してはいけない選手なのに…」「予算がないにしても不義理すぎる」などと、クラブ幹部の決定に対する不満が。「ちゃんとした経営者がトップにいないと生まれ変われないし、上には行けない」などと強化部・幹部の交代を求める意見もある一方で、「J2降格となれば、こういうことは全然あり得る」「元々お金がないことは分かっていたから、致し方ない部分もある」などと、クラブの決定に理解を示す声も見受けられる。

 7シーズンに及ぶペトロヴィッチ監督体制に終止符を打った札幌。MF荒野拓馬をはじめ一部選手が残留の意思を示しているとはいえ、補強予算の削減は避けられない見込み。海外では韓国代表DFパク・ミンギュ、タイ代表FWスパチョーク・サラチャートの退団の可能性も報じられているだけに、厳しいオフとなりそうだ。