日本代表・海外組 日本代表

日本代表、豪州戦ドローの原因は。アジア杯イラン戦の教訓活かせず【現地取材】

日本代表vsオーストラリア代表 写真:Getty Images

FIFAワールドカップ26(W杯)アジア最終予選グループC第4節が10月15日に行われ、日本代表がオーストラリア代表と1-1で引き分けた。

後半13分、日本代表は中盤でのボールロストからオーストラリア代表のサイド攻撃を浴びると、DFルイス・ミラーのクロスにDF谷口彰悟が反応。谷口のクリアボールが無情にも日本代表が守るゴールへ向かい、オウンゴールとなった。

先制を許した日本代表の森保一監督は、後半17分にMF伊東純也、同25分に中村敬斗と鎌田大地の両MFを投入する。伊東を右、中村を左ウイングバックに据えたことでサイド攻撃の威力が高まると、中村が同31分に敵陣左サイドを突破。ペナルティエリア左隅へ侵入した同選手の低弾道クロスが、相手DFキャメロン・バージェスのオウンゴールを誘発した。その後も日本代表が攻め込んだものの、勝ち越しゴールを奪えず。同代表のW杯アジア最終予選の連勝は3で止まっている。

日本代表が勝利を逃した原因は何か。ここでは埼玉スタジアム2002にて行われたオーストラリア代表戦を振り返るとともに、この点を中心に論評していく。現地取材で得た森保監督の試合後コメントも併せて紹介したい。


日本代表vsオーストラリア代表、先発メンバー

守田が日本のパスワークを司る

両チームともに[3-4-2-1]の基本布陣で臨んだなか、日本代表がボールを支配。町田浩樹、谷口、板倉滉のDF陣(3センターバック)を起点にパスを回そうとする意図が窺えた。

オーストラリア代表がFWミッチェル・デューク、及びライリー・マクグリーとアイディン・フルスティッチの両MF(2シャドー)の計3人で日本代表の3センターバックに寄せようとしたところ、MF守田英正が最終ラインへ降りてパス回しに関与。これによりオーストラリア代表の前線3人と、日本代表の最終ライン4人による布陣のミスマッチが生まれ、ゆえに後者のパスワークが安定した。

この布陣のミスマッチを受け、オーストラリア代表は撤退守備へ移行する。[5-4-1]の守備隊形で自陣のスペースを埋め、日本代表の攻撃を受け止め続けた。


三笘薫 写真:Getty Images

三笘と久保が豪州を翻弄

後半途中まで左ウイングバックを務めたMF三笘薫のドリブルは、この日も破壊力抜群。広い歩幅から繰り出され、瞬く間にトップスピードに達する同選手の鋭いドリブルは、大柄なオーストラリア代表の選手たちにとって脅威となっていた。

2シャドーの一角を務めたMF久保建英も、適宜右サイドへ流れ日本代表の攻撃を活性化。同選手の軽快なステップや、守備者の重心の逆を突くドリブルにもオーストラリア代表は手を焼き、度々サイドを突破されている。三笘と久保が持ち前のドリブルスキルを遺憾なく発揮し、サイドの攻防で優位に立てたことも、日本代表が試合の主導権を握れた要因のひとつだ。

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名前:今﨑新也
趣味:ピッツェリア巡り(ピッツァ・ナポレターナ大好き)
好きなチーム:イタリア代表
2015年に『サッカーキング』主催のフリーペーパー制作企画(短期講座)を受講。2016年10月以降はニュースサイト『theWORLD』での記事執筆、Jリーグの現地取材など、サッカーライターや編集者として実績を積む。少年時代に憧れた選手は、ドラガン・ストイコビッチと中田英寿。

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