代表チーム ベトナム代表

元ロシア代表モストヴォイ、格下東南アジアとの親善試合に「無意味」

ダン・バン・ラム 写真:Getty Images

 ベトナムサッカー連盟(VFF)は2024年9月のFIFAデイズにハノイ市ミーディン国立競技場で開催する国際親善試合のマッチメイクについて、ロシア代表およびタイ代表を招待する方向で最終調整に入っている。

 韓国人のキム・サンシク監督率いるベトナム代表(FIFAランキング115位)にとって、タイ代表(同101位)とロシア代表(同33位)との親善試合は年末に開催されるASEAN三菱電機カップ2024(旧スズキカップ)に向けた重要な戦力強化の場。特にロシアのような強豪国との対戦は貴重と考えられている。

 ロシアは今回、ベトナムだけでなくタイとも親善試合を行う予定だが、ロシア国内では格下とされる東南アジアとのマッチメイクに少なからず批判の声が上がっているようだ。

 元ロシア代表のレジェンドであるアレクサンドル・モストヴォイ氏は、地元紙『ソビエト・スポーツ』の取材に対し「対戦相手(ベトナムとタイ)の名前を聞いて可笑しくなった。これらの試合には何の意味もない。どこと試合しようが構わないが、例えFIFAから制裁を受けていたとしても、ロシアはもっと自分自身を尊重すべきだ」とコメントした。

 ウクライナ侵攻により、ロシアは2022年以降FIFAとUEFAから国際大会参加禁止の制裁を受けているが、その後も定期的に国際親善試合を実施している。2024年に入ってからは2度の試合を行っており、セルビア代表とベラルーシ代表にいずれも4-0で勝利。2023年にはイランやイラク、カタールなど中東の強豪国とも試合を行った。

 なお、ロシア紙『スポーツエクスプレス』は対戦相手のベトナム代表について、モスクワ出身のGKダン・バン・ラム(元セレッソ大阪)を要注意選手として挙げている。同選手はロシアの強豪スパルタク・モスクワとディナモ・モスクワの下部組織に所属した経験がある。因みに、彼のロシア名である「レフ・ショノヴィッチ・ダン」のファーストネーム「レフ」は、ロシア人の母親が憧れていた伝説的GKレフ・ヤシンにちなんで名づけられたもの。