FIFA(国際サッカー連盟)は、「ハマスと戦争を行っているイスラエルを国際サッカーから除外する」というパレスチナの提案に対する決定を延期したようだ。これにより、7月26日から行われるパリオリンピック(パリ五輪)にイスラエルU-23代表が出場できることが事実上決まった。イスラエルは日本、マリ、パラグアイと同じグループDに入っている。
2ヶ月前のこのパレスチナの提案に対して、FIFAは独立した専門家の法的評価を求めた後、臨時の理事会で決定を下す予定だった。しかし、この決定はパリ五輪サッカー競技開始日のわずか4日前である7月20日に行われる予定になっていたという。FIFAは7月18日に「このプロセスを慎重かつ完全に完了するために、さらなる時間が必要」として、決定をオリンピック終了後に延期すると発表した。
FIFAによれば、両当事者から「それぞれの立場を提出するための延長要請」があり、独立評価は遅くとも8月31日までにFIFAに共有される予定とのことだ。
パレスチナサッカー協会(PFA)は7月18日にFIFAから決定の延期を知らせる文書を受けとったと述べており、法的意見の処理方法についてFIFAに明確な説明を複数回にわたり求めたとしている。PFAは19日の声明で、「FIFAからの文書には、独立した専門家の法的見解が理事会に提出されたときに、それをどのように扱うのか具体的な方法が記されていなかった」と述べた。
平和の象徴といわれるオリンピックに紛争当事国が出場することは、今後もさらなる議論を呼ぶかもしれない。
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