韓国代表は今月7日、第19回アジア競技大会(杭州アジア大会)男子サッカー競技の決勝でU22日本代表に2-1と勝利。大会を通じてラフプレーを巡る問題や批判が沸き起こる中、韓国国内では両国代表のスポーツマンシップが称賛を浴びている一方、日韓戦を政治利用する発言もあるようだ。
インドネシア開催の前回大会につづく日韓戦では、前半2分にFW内野航太郎(筑波大)のゴールで日本が先制も、同27分に韓国代表MFチョン・ウヨン(VfBシュツットガルト)が同点ゴールをマーク。後半に入っても一進一退の攻防を繰り広げる中、韓国は11分にFWチョ・ヨンウク(金泉尚武FC)のゴールで勝ち越すと、その後は日本の反撃を振り切った。
この杭州アジア大会では、準々決勝の日本戦における北朝鮮代表のラフプレー連発が話題に。韓国は準々決勝で中国と対戦したが、試合前に両国メディアが「対戦相手はラフプレーが酷い」などと、批判の応酬を繰り広げていた。ただ日韓戦ではピッチ内でラフプレー絡みの大きなトラブルがなかった。
それだけに韓国紙『朝鮮日報』のパク・ジョンイン記者は「手に汗握る勝負と、お互いにマナーを守ったスポーツマンシップがとても印象深かった」と、日韓戦を回顧。2000年代なかばから交渉が中断している日韓自由貿易協定(FTA)の再推進を期待する意味合いも込めて「杭州アジア大会での日韓戦にように、日韓関係でもお互いに競争しながら共に発展し、紳士らしく協力する未来志向的な明日を開いていくことを望む」と語っている。
日韓関係は昨年5月に尹錫悦(ユン・ソンニョル)氏が韓国大統領に就任したことをきっかけに改善。同氏は文在寅(ムン・ジェイン)政権の親北朝鮮・反日政策から180度方針転換すると、岸田文雄内閣総理大臣と首脳会談を行うと、日韓関係改善を図っている。
コメントランキング