北海道コンサドーレ札幌は明治安田生命J1リーグ第3節・清水エスパルス戦で5-2と勝利を飾っている。
約22000人のファンが詰めかける中で行われたミハイロ・ペトロヴィッチ体制2年目の幕開けは、新戦力が攻撃面で鮮烈な印象を与えた。
清水エスパルスの最終ラインの裏のスペースを再三に渡り攻略し決定機を演出。19分にFW鈴木武蔵が先制ゴールをあげると、その後はMFアンデルソン・ロペスによる怒涛のゴールラッシュで札幌ドームは歓喜に包まれた。
ただミハイロ・ペトロヴィッチ監督は5得点の快勝劇を飾った一方で改めて“チーム”として決して見失ってはいけない原点を強調している。
同監督は試合後の記者会見において「前半は相手にスペースを与え、主導権を握られる展開になった。後半に入って相手のビルドアップの部分でプレッシャーをかけるために選手の配置を少し変えた。それが功を奏して相手にスペースを与えることが少なくなり、ボールを奪ってから(縦に)速い攻撃が非常に機能した。後半に関しては攻守ともに狙い通りのサッカーができた」と試合を総括。
また同監督は「よりリスクを負って攻撃的に仕掛けたからこその結果だと思う。2失点に関しては今後反省していかなければならない」と失点シーンを振り返り改善を図る姿勢を見せる。
そしてペトロヴィッチ監督は「札幌はチームとしての役割と狙いを持ったチームである。札幌の選手たちには各々のポジションで何をしないといけないのか明確な役割があり、その役割を全うすることによってチームが機能する」
「選手はそれぞれ特徴があり、学ぶ速度は異なる。ただチーム戦術がしっかりと機能するからこそ、それぞれの選手が生きていく」
「チームが今日のような勝利で強さを発揮していくと、非常に危険なことが起こりえるということを私は予想している。それぞれの選手が勝手なプレーをし始める、チームとしての戦い方を忘れると非常に弱くなってしまう」とチーム全体に対して“警鐘”を鳴らすコメントを残している。
2007年シーズン以来となるホーム開幕戦での勝利、そして新戦力がチームにフィットしているという点で、今季のコンサドーレも非常に強力であるという見方が広まる中、名将ミシャの主語は「チーム」であることに変わりはない。来週なかばから始まるYBCルヴァンカップ、そしてアジア王者・鹿島アントラーズを迎える次節に向けてさらなる結束力を高めることだろう。
コメントランキング