
日本・アメリカ国籍を有するU17日本代表GK村松秀司が、メジャーリーグサッカー(MLS)所属ロサンゼルスFCとプロ契約を締結。コーネル大学への進学が内定していたにもかかわらず、その切符を自ら手放してのプロ転向だ。今季はセカンドチームのLAFC2でキャリアをスタートさせ、来季からはトップチーム昇格が予定されている。
村松本人は4月4日、インスタグラムでこう綴った。「ロサンゼルスFC(LAFC)とプロ選手として初めての契約を結ぶことができ、とても光栄に思います。LAFC2で1年間、そしてLAFCで3年半プレーできることを楽しみにしています」。契約は2030年6月30日までであり、さらに1年の延長オプションも付帯している。
アメリカ人の父と日本人の母を持つロサンゼルス出身の17歳。クラブで「イーサン・スカリー」という名前で登録されているという事実が、この選手の複雑な立ち位置を象徴している。
英メディア『ガーディアン』のベンス記者は昨年11月、村松を「世界で最も将来を期待されている若手GKのひとり」と断言。FIFA U17ワールドカップでは4試合で1試合平均3.6ゴール分の失点を防ぎ、北朝鮮戦のPK戦でも守護神として立ちはだかった。同記者は「普通なら止められないシュートも防いでしまう」と舌を巻き、「近いうちにLAFCトップチームの公式戦でプレーするだろう」と予言していた。その言葉通りの展開である。
だが、問題はピッチ内だけに留まらない。
U17世代では日本代表としてプレーした村松だが、A代表ではアメリカ代表を選択することも可能だ。MLSのリーグ環境に適応すればするほど、アメリカサッカー連盟のアプローチが盛んになる可能性は十分にある。日本の年代別代表で育てられたGKを、最終的にアメリカに「持っていかれる」というシナリオは、絵空事とは言い切れない。
コーネル大学という名門の学歴より、プロのピッチを選んだ。その覚悟は本物だろう。予定通り来季にトップチーム昇格となれば、どれだけ早くMLSの舞台で存在感を発揮できるかが、村松の将来を左右する。
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