
スペインでの短期留学を終えた鹿島学園高等学校MF佐藤昊躍が、帰国直後のインタビューで現地で得た経験を語った。
鹿島アントラーズのジュニアユースで育った佐藤は、中学校卒業直前の3月12日から26日にかけてスペインへ短期留学し、ラ・リーガ(1部)所属ラージョ・バジェカーノのカンテラ(下部組織)のトレーニングに参加。言語に不安を抱えながらも、自ら積極的に環境へ飛び込んでいった。
「現地のプレーのスピードを体で感じてから日本に帰ってくると、自分の中の基準が変わった感じがしました」と振り返る。
スペイン語や英語が流暢でない中でも、佐藤は自分から選手に話しかけ、名前を繰り返しながら関係を築いていった。ロッカールームでも自らハイタッチを交わし、積極的に輪に入っていく姿勢を貫いた。そこには、日本のようにコーチが間を取り持つ環境はなく、「自分で動くこと」が求められていた。
「話しかけてフレンドリーに行くと、他の留学生とは違う目で見てもらえた」と語るように、自発的な行動が評価につながる環境だったという。途中参加の選手は、待っているだけではパスも来なければチームにも溶け込めない。その現実を身をもって経験した。
プレー面では足元の技術に手応えを感じた一方で、最も強く感じた差は体格ではなく「メンタリティ」だった。
「スペインの選手はミスをしたら強く伝えてくる。自分から感情をぶつけてくる。気持ちはプレーに反映されるんだと、今回初めて感じました」
また、現地ではラージョ・バジェカーノとアトレティコ・マドリードの試合をスタジアムで観戦。さらに帰国時には出国審査でトラブルに見舞われ、2時間並び直す事態となったが、自らチケットを提示して乗り越えた。
中学3年生が一人で経験した異国での日々。そのすべてが、ピッチ内外での成長につながっている。今回の経験について後輩に勧めるかと問われると、佐藤は笑顔でこう答えた。
「絶対行けって言いたいです。行く前はすごく不安だけど、行ってみれば本当に楽しい。プロに近づく感覚がありました。みんなにも行ってほしい。ライバルには行ってほしくないですけどね」その一言には、短期間の挑戦で得た確かな手応えがにじんでいた。
なお、佐藤のフルインタビューはユーロプラスの公式noteで公開されている。
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